結晶成長中のその場観察技術を用いた
高効率太陽電池の開発

SPring-8の放射光を用いて、化合物半導体結晶成長の様子をその場観察し、高効率太陽電池の開発に役立てます。

シーズの特徴(成果含む)

  • 分子線エピタキシー法でIII-V族半導体結晶を成長させながら、高輝度なSPring-8の放射光X線で結晶成長の過程を実時間測定できます。
  • 多接合太陽電池から量子ドット系、ナノワイヤ系など、変換効率>30%の超高効率太陽電池への応用が可能です。

多接合太陽電池

結晶成長中のその場観察技術を用いた高効率太陽電池の開発

格子不整合InGaAs多層膜の成長過程をその場放射光X線回折測定し、転位制御技術を開発しました。これにより、集光型多接合太陽電池における変換効率42.1%の達成につながりました(平成22年度NEDO)。

量子ドット系・ナノワイヤ系

結晶成長中のその場観察技術を用いた高効率太陽電池の開発

変換効率50%以上が理論的に予測されている量子ドット系太陽電池の成長制御に向け、GaAs上に自己形成するInAs量子ドットのひずみ・形状をその場測定する技術を開発しました。同様に、GaAs、InAsナノワイヤ成長の測定もおこなっています。

結晶成長中のその場観察技術を用いた高効率太陽電池の開発

○多層膜構造から量子ドットまでさまざまな系について、放射光X線測定に基づく構造制御技術を開発し、光電変換の超高効率化の達成に寄与しました。

アウトカム

革新的太陽光発電技術

 

知財等関連情報

1) H. Suzuki, T. Sasaki, A. Sai, Y. Ohshita, I. Kamiya,
M. Yamaguchi, M. Takahasi and S. Fujikawa,
Appl. Phys. Lett. 97, 041906 (2010).
2) M. Takahasi, J. Cryst. Growth 401, 372 (2014).

 

アウトカムに至る段階

基礎

連携希望企業

半導体メーカー

担当者

量子ビーム科学部門
関西研(播磨):コヒーレントX線利用研究Gr
佐々木 拓生