子宮頸がんの網羅的な遺伝子発現解析とゲノム構造の解析から、悪性度が高い子宮頸部腺がんの診断をサポートするバイオマーカーVillin1を同定しました。Villin1染色は予後診断に有効であり、さらにHPV感染、p16INK4a発現、p53変異と組み合わせると診断精度が向上します。
シーズの特徴(成果含む)
- 2015年のがん統計予測では、子宮がんは女性の全がん罹患数約42万人の7%(3万人)で、5番目に多い。
- 子宮がんのうち子宮頸がんは、大きく扁平上皮がん、腺がんの2タイプに分類される。
- 腺がんは増加傾向にあり、一般的に扁平上皮がんより放射線(X線)療法は効きにくい。
- 腺がんは、細胞診検査で見つけにくく、形態が正常細胞に近い場合もあり、診断が難しい。

○ 子宮頸部腺がんは、炭素イオン線治療が効果的であり(Wakatsuki et al. Cancer 2014)、Villin1は、炭素イオン線治療適用症例選択マーカーとしても期待。
アウトカム
医療:子宮頸部腺がん診断マーカー
子宮頸がん予後予測マーカー
アウトカムに至る段階
基礎研究段階
連携希望企業
医療・バイオ分野企業
担当者
量子医学・医療部門
放射線医学総合研究所重粒子線治療研究部
今井 高志