核融合研究などで用いる大電力の高周波加熱装置において、導波管の真空領域に挿入したセラミックの発熱分布を測定して、ミリ波伝送の状態を診断・評価できます。
シーズの特徴(成果含む)
- 高周波がセラミック板を透過するときの発熱分布から電力密度分布を評価。
- 金属で囲まれた導波管内部では、赤外線による温度分布モニターが困難なので、高周波透過後にセラミック板を素早く引き抜き、導波管外で測定します。
- 導波管の円形断面における電力密度が、中心にピークを持つ回転対称な分布(ガウス状分布)に近いことが良好な伝送の目安となります。
○運転中の高周波加熱装置を長時間停止させないように、導波管内の真空を破らず測定するための工夫をしました。
○この装置は、核融合研究に貢献するだけでなく、同様の伝送方式をとる高周波利用装置の機器調整や診断への応用が可能です。
アウトカム
・核融合用の高周波加熱装置
・商用高周波加熱装置(焼入れ、乾燥)
・大電力高周波伝送装置(レーダー等)
知財等関連情報
アウトカムに至る段階
核融合実験炉ITERのサテライト装置
(JT-60SA)向けに製品化済
連携希望企業
精密機械加工、高周波加熱・通信機器製造企業
担当者
核融合エネルギー部門
那珂核融合研究所ITERプロジェクト部
RF加熱開発グループ
平内 慎一