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量子エネルギー部門

令和4年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)授与式

掲載日:2022年6月8日更新
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令和​4年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)授与式

令和4年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞した量子エネルギー部門の中平昌隆、小泉徳潔、井口将秀、櫻井武尊、中本美緒の5名に対する授与式を、6月6日に那珂研究所で行いました。

この賞は、文部科学省が日本の科学技術水準の向上への貢献を目的として定めているもので、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者に贈られます。

受賞者5名に対して、量子エネルギー部門の部門長 池田佳隆が賞状と盾を授与しました。

受賞した内容は以下の通りです。

  • 業績名:イータートロイダル磁場コイル1号機の開発 
  • 受賞者:中平 昌隆、小泉 徳潔、井口 将秀、櫻井 武尊、中本 美緒

令和4年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)授与式
那珂研での授与式の様子
​(左から、井上ITERプロジェクト部部長、櫻井主任研究員、鎌田副所長、中平ITERプロジェクト部次長、池田量子エネルギー部門長、小泉上席研究員、竹永副所長、中本主幹技術員、井口主幹研究員)

イータートロイダル磁場コイル1号機の開発

イーターのトロイダル磁場コイル(TFコイル)は、これまでに前例のない世界最大 (高さ16.5m、幅9m、総重量約300トン)のニオブ・スズ超伝導コイルであり、量子科学技術研究開発機構(量研)ではイーター日本国内機関として、我が国が調達責任を有する9機のTFコイルを調達している。

イーターTFコイルの調達においては、これまでの大型構造物の高精度製作として実績のある1/1000(10mで10mmの誤差)を一桁上回る1/10000(10mで1mmの誤差)の製作精度が必要であり、さらに超伝導導体に0.1%以上のひずみを与えることなく、加工・重量製品取扱いを行うこと、運転温度である-269℃(4K)といった極低温でも高靭性を保つ構造材料を開発することが大きな課題であった。量研では、超伝導導体へのひずみを制御、管理し、かつ超高精度を両立するという技術開発に成功した。また、極低温における強度特性値を、化学組成等により予測、制御する手法を開発し、莫大なコストと時間を要する構造材料の極低温の試験を合理化し、高品質な構造材料の開発及び調達に貢献した。

コイル1号機完成後、遅滞なく輸送に着手し、令和2年4月にはイーターサイトに到着させた。また、1号機完成から2ヶ月後に2号機も完成させイーター計画への日本の貢献とプレゼンスを大きく世界に示した。

現在、この1号機、2号機はイーターサイトにおいて、令和4年5月に最初にトカマクの所定位置に組み付けられている。また、日本の調達分担9機中6機までのTFコイルを既にイーターサイトに到着させている。今後、残り3機を成功裏に完成させ、培った技術を展開して核融合エネルギーの実用化を推進していく予定である。

TFコイル初号機と2号機
​トカマクの所定位置に組み付けられたTFコイル初号機と2号機(写真 ITER機構提供)