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QST未来ラボ

掲載日:2020年10月1日更新
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QST未来ラボとは

理事長直轄によるバーチャル組織で、理事長のリーダーシップにより組織及び拠点横断的な融合研究等を推進し、新しい学術領域の開拓やイノベーションの創出を目指し、機構が発足した平成28年度に開始された研究制度です。
令和2年度からは、前述の拠点横断的な研究に加え、将来の大規模プロジェクトの起ち上げや産学官等との協創の場を形成(拠点化)を目指す研究も制度に追加しました。

 

未来ラボについて

【量研における「QST未来ラボ事業」の位置付け】

上記の図は、量研における「QST未来ラボ」の位置付けに関するイメージ図となります。

内容につきましては、「QST未来戦略2016」から一部抜粋したものです。量研内の拠点横断型の研究、産業界等との連携による拠点形成型の研究を通じ、量研を核とした「量子科学技術による調和ある多様性の創造」を目指します。

  (参考)「QST未来戦略2016」 /uploaded/attachment/1211.pdf

 

月近傍における過酷な宇宙量子環境に対する研究開発【拠点横断型】
(宇宙量子環境研究グループ)

グループリーダー (写真:小平グループリーダー)

人類がこの先、月面や月周回衛星・ステーション等、地球磁気圏外の宇宙で生活・活動するための計画が、現在、世界的に進められています。

しかし宇宙には、宇宙放射線と呼ばれる、陽子線や炭素線等を含む重粒子線がたえず飛び交っていて、地上に比べてはるかに厳しい放射線環境となっており、さらに地球磁気圏外となる月や火星近傍ではさらに厳しくなります。それらは容易に宇宙船内を貫通し、人体やあらゆる機器の心臓部である集積回路等に大きな影響を生じさせる恐れがあります。

量研では、量子科学技術を活用して宇宙の放射線環境でも適切な線量評価が可能な計測技術や、効果的に宇宙放射線を遮へいする技術の開発、マウスや細胞等を用いた放射線影響の研究を進めていきます。そして、宇宙機内部の機器や生体への影響を出来る限り低減させ、無人・有人宇宙活動の発展に貢献していきます。

説明図

 

脳疾患量子バイオマーカー創薬拠点の構築【拠点形成型】
(脳量子バイオマーカー拠点形成グループ)

グループリーダー (写真:樋口グループリーダー)

健康長寿社会、すなわち快適で溌らつとしたロングライフの実現で鍵を握るのが、認知症などの脳疾患からの解放を目指して医療と生活を変革することです。量研ではこれまでに、認知症の超早期から脳内に蓄積する異常なタウタンパク質を、ポジトロン断層撮影(PET)で画像化する技術を世界に先駆けて開発し、最近は複数企業との同時連携(量子イメージング創薬アライアンス・脳とこころ)により、タウ以外の異常タンパクの画像化も手がけています。PETは精密検査として優れていますが、高齢者全体の健診には血液検査が適しています。

そこで量研では令和2年度より認知症血液バイオマーカーの第一人者を招き入れ、血液と画像の相互参照によるバイオマーカー開発の拠点を立ち上げました。この拠点が国内に多数存在する臨床施設・PET施設と緊密な連携により、血液検体や画像データをいち早く収集し、認知症バイオマーカー確立において、世界をリードする取り組みを開始しています。多施設連携体制はMulticenter Alliance for Brain Biomarkers(MABB:マブ*)と名付けられ、今後の認知症超早期診断法の確立や治療薬の臨床試験で、日本の基幹ネットワークになるべく、本事業を推進してまいります。

*「マブ」は美しさや真実を表す近世語でもあります。

説明図

 

量子情報処理研究のための新しいイオントラップ量子ビットエレメントの探索【拠点横断型】
(イオントラップ量子ビット探索研究グループ)

 グループリーダー (写真:鳴海グループリーダー)

従来型のコンピュータの進歩が限界に達すると言われている中で、デジタル化社会の急速な進展による膨大な情報処理の需要への対応を背景に、世界中で期待が集まっているのが量子コンピュータの開発です。量子コンピュータは、量子ビットと呼ばれるものを演算の基礎とします。これは0か1かという通常のビットではなく、量子力学に基づいて0と1の重ね合わせ状態(常識では考え難い0と1が同時に存在し得る超ミクロ下での状態)を活用するものです。この量子ビットを使うことで、現在のスパコンでも何時間もかかる計算を、例えばわずか数秒という恐るべき短時間で処理できるようになります。

量子コンピュータの開発においては、超伝導素子を量子ビットとする超伝導量子ビット方式と、真空中で捕獲(トラップ)し、冷却したイオン1個1個を量子ビット(冷却イオン量子ビット)とするイオントラップ方式が、現在主流となっています。本研究グループでは、イオントラップ方式を用いた量子コンピュータの実現に不可欠な大規模化(量子ビット数~1,000,000個)に関わる基礎研究、技術開発を進め、量子コンピュータの実現に向けて貢献していきます。説明図

量子戦略を支える次世代放射光利用研究【拠点横断型】
(次世代放射光利用研究グループ)

グループリーダー (写真:片山グループリーダー)

現在、軟X線向けの次世代放射光源の整備が、次世代放射光施設整備開発センターを中心とするQSTと5者からなるパートナーによって進められています。QST本未来ラボ事業では、ここでQSTが世界最先端の性能を目指して整備する3本の共用ビームラインを利用して、量子材料や量子生命科学といった量子戦略に関わる研究を行うための基盤を築くことを目的とします。

幅広い研究を展開するために、拠点や領域を超えて6つのサブグループを設定しました(X線吸収分光による磁性・スピントロニクス研究、共鳴非弾性X線散乱による高温超伝導体研究、共鳴非弾性X線散乱による量子生命科学研究、角度分解光電子分光による量子マテリアル研究、コヒーレントX線を利用したナノ構造研究、次世代放射光利用を見据えた量子スケールスピン物性研究)。また、当該事業では、外部の放射光施設や大学等の先生方との連携・協力を深めながら、2023年に予定されているファーストビームに先行して研究や開発を進めていきます。

説明図

 

お問い合わせ先

御意見や御質問は以下の連絡先までお問い合わせください。
イノベーションセンター イノベーション戦略課
Tel:043-382-8061 Fax:043-206-4061
E-mail:innov-str@qst.go.jp

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