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1 量子コンピュータアート ー 量子ビットアートの黎明
ART
Quantum Computer Art Studies
久保田晃弘
量子コンピュータは、量子現象という自然そのものを計算の原理とする「自然計算機」です。目に見えない量子の状態を直接操作することで、自然のふるまいを再現して計算します。こうした量子計算の枠組みを創作へと展開する実践が「量子コンピュータアート」です。本展示では、大阪大学QIQBの超伝導量子コンピュータを用い、量子ビットをインターフェースとして、絶対零度近くまで冷却されたチップ上で実現された量子のありようを、美的構造へと読み替えます。複素数(※)による計算と物質的なプロセスが交錯するこの試みをつうじて、「量子情報美学」と「量子チップビットマップ」という、新たな芸術の枠組みを提示します。
※量子力学でいう「複素数」は、実数(ふつうの数)と「虚数(2乗して正数にならない数)」とよばれる2つを組み合わせたもの。数直線上の点として表現できる実数とは異なり、複素数は平面上を回転したり振動する数として表される。
『Quantum Computer Art Studies』Ver.1.0
2025.08.14
久保田晃弘+QIQB
Booklet Design: 畑ユリエ
Booklet Editing: 後藤知佳
量子コンピュータと向き合った約半年間の思考と表現のスタディが1冊の本になり、展示空間に置かれています。こちらからも本のPDFをダウンロードしていただけます。 ➡︎PDF [PDFファイル/33.26MB]
本書は2冊組みで構成されています。
上段は、サイズの異なる2冊の表紙と裏表紙を合わせたイメージ
中段は、『Quantum Computer Art Studies』より
下段は、『Quantum Chip Bitmap Book: Direct Manipulation of
Qubits and Measured Images, May19, - July 18, 2025』より