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鳥の“帰巣本能”を解明する新たな手掛かりを発見~磁場に応じて機能するタンパク質複合体の性質を明らかに~

掲載日:2022年5月10日更新
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発表のポイント

  • ハトの鉄硫黄クラスタータンパク質(ISCA1)1)が、磁場に応じて凝集状態を変えることを独自開発した磁石装置とX線溶液散乱法2)で実証。
  • ISCA1が凝集状態を変え柱状の多量体を形成した時、磁場感知タンパク質クリプトクロム(CRY)3)がISCA1に結合して整列し、磁場情報を変換していることを発見。
  • 本成果で明らかにした「磁場情報変換システム」は、なぜ鳥が迷うことなく長距離を移動し巣に帰ることができるのか、その謎を解明する新たな手掛かりに。

 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫)量子生命・医学部門 量子生命科学研究所 タンパク質機能解析研究チームの新井 栄揮 上席研究員、清水 瑠美 主任技術員、安達 基泰 チームリーダー、群馬大学大学院 理工学府の平井 光博 名誉教授らは、ハトの網膜細胞内に存在するタンパク質ISCA1が、磁場の強度に応じて長さの異なる柱状になる性質を持つこと、その柱状のISCA1が網膜細胞内の別の磁場感知タンパク質CRYと結合し整列することで、磁場情報を方位の情報等に変換していることを明らかにしました。

 カワラバト4)などの一部の鳥は、迷うことなく長距離を移動し巣に帰る帰巣行動などの研究から、磁場の強さや磁力線の角度を視覚的に捉えていると考えられており、その能力は「磁覚5)」と呼ばれています。これまで、カワラバトの網膜細胞内に存在して光を受け機能を発揮し、視覚に影響を与える2つのタンパク質「ISCA1」と「CRY」の複合体の形成が「磁覚」に重要な役割を担っていると考えられていましたが、その複合体の性質はよくわかっていませんでした。ISCA1は磁性の強い鉄と硫黄の集合体である鉄硫黄クラスターを結合し、通常は単量体もしくは二量体で存在しています。また、ISCA1はCRYを結合する時に柱状の多量体を形成することや、CRYは磁力線の角度に応答する磁場センサーの役割を持つことが知られていました。しかし、個々のCRYがランダムな方向を向いてしまうと、検知した磁力線の角度はバラバラになってしまい、磁場センサーとしての機能は発揮できません。このことから、CRYの向きを揃えて固定する「未知の仕組み」が存在すると考えられていました。

 研究チームはISCA1の磁場応答に着目し、その仕組みを明らかにしました。タンパク質の構造や動きを調べることができるX線溶液散乱法とタンパク質周辺の磁場の強さや方向を操作できる独自に開発した磁石装置を組み合わせて、カワラバトのISCA1を詳細に調べました。その結果、ISCA1は鉄硫黄クラスターを結合して磁場に応じて動くこと、柱状の多量体を形成すること、多量体の大きさは磁場に応じて変化することを、世界で初めて突き止めました。また、多量体を形成したISCA1が足場となり、向きを揃えてCRYを固定化させることで、磁場情報を方向情報等へと変換する「磁場情報変換システム」を持っていることがわかりました。

 これらの結果は、網膜細胞に存在するCRYとISCA1の複合体形成が、「鳥が視覚的に磁場を見ている」というこれまでの仮設をサポートすると同時に、磁力線の角度と磁場の強さを視覚的に捉える初段階を具現化するものです。本成果は、鳥の「帰巣本能″を解明する新たな手掛かりになると考えられます。

 ISCA1とCRYの複合体形成が「磁覚」を持つすべての動物で普遍的なものかどうかは未だに不明です。今後は、「磁覚」を持つ他の動物(ヨーロッパコマドリ、マウスなど)や「磁覚」の有無自体が不明なヒトなどのISCA1やCRYに対応したタンパク質の性質を明らかにし、生物ごとの「磁覚」の仕組みや磁場の感じ方の違いを分子・量子レベルで解明することで、生き物が持つ「磁覚」の全容に迫りたいと考えています。

 本研究は、科学研究費助成事業 18K06174および21K06093、文部科学省光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP) JPMXS0120330644などの支援を受けて実施されたもので、学術誌「Protein Science」のオンライン版に令和4年5月9日(月)(日本時間。公開時間未定)に掲載される予定です。

研究開発の背景と目的

 「磁覚」は、鳥類を始めとする多くの動物の行動(渡り・帰巣・採餌・繁殖等)に利用されています。その中で、ハトなどの一部の鳥は、帰巣行動などの研究から磁場の強さや磁力線の角度を感知する能力を持っていることが明らかになっています。カワラバトに関しては、分子生物学的な研究などから、磁場を感知するために網膜細胞内のタンパク質を利用する可能性が示されており、カワラバトは“磁場を直接見る”ことができる視覚的な「磁覚」を持っていると考えられています。カワラバトの網膜細胞内にあるISCA1とCRYは、「磁覚」に寄与する可能性があるタンパク質とされており、「磁覚」の仕組みを解明するためにはこのISCA1と CRY の構造や性質を明らかにする必要があります。

図1 CRYが固定されていない状態におけるラジカル対の向きに対する磁力線の角度  

図1 CRYが固定されていない状態におけるラジカル対の向きに対する磁力線の角度

網膜細胞内の多数のCRYがそれぞればらばらな方向を向いていたり、細胞内をばらばらに動き回っていたりすると、ラジカル対の向きに対する磁力線の角度(赤の二重線)がCRY分子ごとに異なってしまい、同じ網膜細胞内でもCRY分子ごとに検出される磁場情報が異なってしまう。

 CRYはこれまでの研究により、「磁覚」の発生地点となりうることが明らかにされています。CRY分子内にはフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という青色光を吸収する色素が結合しており、CRY分子内のFADが青色光を吸収すると、磁力線の角度に応答して電子スピン6)の方向が変化する孤立電子7)を持つラジカル対7)が発生します。このラジカル対の化学反応性(化学反応の生じやすさ)は、ラジカル対に対する電子スピンの方向によって変化します(図1)。そのため、磁力線の角度に応じた化学反応性を持つラジカル対が、視覚情報の伝達に関わる視物質8)などに対して何らかの化学反応を生じさせ、磁場情報が視神経に伝わって視覚化されるのではないかと考えられています。このような仕組みで磁場情報が視覚化されるためには、網膜細胞内に多数存在するCRYが向きを揃えたアンテナの集団のように固定されている必要があります。なぜなら、多数のCRYがそれぞればらばらな方向を向いていたり、細胞内をばらばらに動き回っていたりすると、ラジカル対の向きに対する磁力線の角度がCRY分子ごとに異なってしまい、同じ網膜細胞内でもCRY分子ごとに検出される磁場情報が異なってしまうためです(図1)。しかし、網膜細胞内において、多数のCRYがどのような仕組みで向きを揃えて固定されるのかはよくわかっていません。

 一方、鉄と硫黄の集合体である鉄硫黄クラスターを結合するタンパク質として知られていたISCA1は、近年の研究によりCRYとも結合し、「CRY/ ISCA1複合体」を形成することが明らかになりました(図2)。また、通常は単量体もしくは二量体で存在すると考えられていたISCA1が、CRYを結合するときは柱状に多量体化していることも明らかにされています。これらのことから、我々は、ISCA1の柱状多量体が、多数のCRYを集団化して固定する足場となってCRYの磁場情報の検出を補助しうるのではないかと考えました。この推測が正しいか検証するためには、まずISCA1の構造や性質、並びに、ISCA1が柱状に多量体化する仕組みを調べる必要がありました。そこで、タンパク質周辺の磁場の強さや方向を操作できる独自に開発した磁石装置を使用し、カワラバトのISCA1の構造や性質(磁場に対する応答性)を詳細に調べました。

 

図2 CRY/ ISCA1複合体の外観

図2 CRY/ ISCA1複合体の外観。

黄と赤の円は、本研究により明らかにした鉄硫黄クラスターの配置。黄は硫黄原子、赤は鉄原子。

研究の内容と成果

 本研究は、生体内の環境を模擬した溶液中で、タンパク質の構造や性質を調べることができる高エネルギー加速器研究機構 フォトンファクトリー9) BL-10CのX線溶液散乱装置を用いて行いました。まず、自然な磁場の下でのISCA1の構造を明らかにするために、人工的な磁場を印加しない状態でISCA1のX線溶液散乱測定を行いました。その結果、ISCA1溶液中には二種類の構造(球型と棒型)のISCA1が混在しており、球型のISCA1が柱状多量体を形成することが明らかになりました(図3)。また、鉄硫黄クラスターを結合するISCA1の構造を明らかにするために、サイズ排除クロマトグラフィー10)によってISCA1溶液中の成分をサイズに応じて分離し、鉄硫黄クラスターを検出できる紫外可視吸収スペクトル測定11)を行いました。その結果、柱状多量体のISCA1が鉄硫黄クラスターを結合していること、および、単量体や棒型のISCA1は鉄硫黄クラスターを結合していないことがわかりました(図3)。これらの結果から、ISCA1は鉄硫黄クラスターを結合するために球型の構造をとること、および、鉄硫黄クラスターがISCA1同志の継ぎ目となってISCA1を柱状に多量体化させていることが明らかになりました。

 

図3 ISCA1の構造

図3 1 mg/mLのISCA1溶液を用いて、人工的な磁場を印加しない自然な状態で観測された、ISCA1の構造(図中央)とそれらが含まれる割合(左右の数値)。鉄硫黄クラスターを含む生体内の環境に似た溶液中の場合(左)では、柱状多量体が11%存在すると見積もられた。一方、鉄硫黄クラスターを人為的に除去した場合(右)では、柱状多量体を形成できないことが明らかになった。

 さらに、上記の研究により明らかになったISCA1の構造が磁場からどのような影響を受けるか調べるために、研究チームらが開発した磁石装置を使用して、ISCA1溶液中の磁場を操作しながらX線溶液散乱測定を行いました。ISCA1溶液中に磁場の強さの高低差を発生させたところ、ISCA1は磁場の強い場所へ集まってISCA1同志の結合が促進され、柱状多量体が伸びることが明らかになりました(図4)。本研究により、ISCA1は、磁力によって集まることで柱状多量体を形成し、その長さが磁場の強さに応じて変化する極めて珍しいタンパク質であることを突き止めました。

 また、本研究の結果は、磁場の強さに応じてISCA1の柱状多量体の長さが変化することで、ISCA1に固定されるCRYの量や網膜細胞内のCRYの分布が変わり、磁場の変化が目に見えている可能性があることを示しています。磁場が強いほど、ISCA1の柱状多量体は長く伸びるので、そこに固定されるCRYの量も増えます。それと同時に、網膜細胞内でランダムな方向を向いたCRYも減り、視覚に反映される磁場情報のノイズが減って、より磁場を見やすくなる可能性もあります。地磁気の磁場の強さは、赤道付近では弱く、高緯度ほどが強くなる傾向があることから、カワラバトの網膜細胞内では、高緯度に向かうほどISCA1の柱状多量体は長く伸びて、固定されるCRYの量も増え、視界上には磁場情報がより濃く現れているかもしれません(図5)。本成果は、ハトが磁場情報を視覚的にとらえるという仮説の一端を裏付けるものであり、ハトの帰巣本能という不思議な能力を解明するための新たな手掛かりとなります。

 

図4 柱状多量体の長さの経時変化

図4 ISCA1溶液中に約200ミリテスラの磁場の高低差を発生させたとき(△)と、約50ミリテスラの磁場の高低差を発生させたとき(○)に、磁場の強い場所で観測されたISCA1柱状多量体の長さの経時変化。時間0分から60分にかけて、△では約5ナノメートル、○では約3ナノメートル平均長が長くなった。

 

図5 カワラバトのCRY/ISCA1複合体形成と地磁気の関係

図5 本成果により推測されるカワラバトのCRY/ISCA1複合体形成と地磁気の関係

磁場が強い高緯度に向かうほど、ISCA1の柱状多量体が伸びてCRYが固定されやすく、逆に磁場が弱い低緯度に向かうとISCA1とCRYがそれぞれバラバラに存在しやすくなると考えられる。

今後の展開

 現在研究チームは、ISCA1に固定されたCRYを介してどのように磁場情報が“見えうるのか”、具体的には明暗、色彩、模様のようなものが見えているのか、を明らかにするため、CRYが検出した磁場情報がどのような視物質に伝達され、視神経まで到達するかの研究を進めています。例えば、CRYからの情報伝達先が明暗を区別する視物質(桿体オプシン)8)であれば、磁場情報は視界上に明暗の変化となって見えている可能性があります。また、CRYからの情報伝達先が色を区別する視物質(錐体オプシン)8)であれば、磁場情報は視界上に色彩の変化として見えている可能性があります。

 さらに、研究の着眼点を現在のタンパク質分子レベルから量子レベルまで掘り下げ、ISCA1によるCRYの固定が、CRY分子内のラジカル対の化学反応性を担う量子レベルの現象(CRY内の電子スピンの状態など)にどのような影響を与えるかを明らかにすることで、ISCA1やCRYが寄与する「磁覚」の仕組みの全容解明を目指します。

 「磁覚」を持つ動物でもISCA1とCRYの結合が不明確な種(ヨーロッパコマドリなど)も存在するため、全ての動物がこれらのタンパク質を「磁覚」に利用しているかは未解明なままです。本研究の手法を用いて、「磁覚」を持つ他の動物(ヨーロッパコマドリ、マウスなど)や磁覚の有無が不明なヒトなどのISCA1やCRYの性質を明らかにし、生物種による「磁覚」の仕組みや磁場の感じ方の違いを分子レベルや量子レベルで比較することで、生き物が持つ「磁覚」という不思議な能力の謎に迫りたいと考えています。

論文掲載情報

雑誌名:Protein Science

論文タイトル:Magnetic field effects on the structure and molecular behavior of pigeon iron–sulfur protein

著者:Shigeki Arai, Rumi Shimizu, Motoyasu Adachi, and Mitsuhiro Hirai

DOI:https://doi.org/10.1002/pro.4313

用語解説

1.鉄硫黄クラスター結合タンパク質(ISCA1;Iron–sulfur cluster assembly 1 homolog)

(1)鉄硫黄クラスターを運搬し、他のタンパク質に受け渡す機能を持つタンパク質の一種。網膜細胞などに存在し、全ての動物が保有すると考えられている。

(2)鉄硫黄クラスターは鉄と硫黄が集合した物質で、生体内では電子伝達、タンパク質の構造安定化、硫黄貯蔵など様々な役割を持つ。鉄と硫黄の数により、[2Fe-2S]型、[3Fe-4S]型、[4Fe-4S]型、[8Fe-7S]型などが知られている。ISCA1の柱状多量体には[2Fe-2S]型が結合する。

2.X線溶液散乱法

 X線を試料物質に照射し、散乱されるX線を測定することで物質の構造情報を得る手法。溶液中にとけている状態のタンパク質を測定できるため、生体に近い状態でのタンパク質の構造情報や挙動を知ることができる。

3.クリプトクロム(CRY; Cryptochrome)

 青色光を受けることで機能を発揮するタンパク質の一種。体内時計に寄与するタイプや、「磁覚」に寄与するタイプなど、幾つかの異なるタイプが存在する。鳥類では、網膜に存在するCRY4と呼ばれるタイプが「磁覚」に寄与する。

4.カワラバト

ハト目ハト科カワラバト属に属する鳥類。「磁覚」を有する動物の代表例の一種である。

5.磁覚

 磁場の強さ、方向、場所などを生物が知覚する感覚。1970年代に、渡り鳥の一種であるヨーロッパコマドリにおいてその存在が証明された。現在では、カワラバト・ニワトリ・ミンククジラ・マウス・ハダカデバネズミ・ショウジョウバエ・オオカバマダラ(蝶の仲間)など、多くの動物が「磁覚」を有することが確認されている。

6.電子スピン

 電子の自転として理解できる、電子が持つ量子的な性質の一つ。電子スピンには上向きと下向きという2つの状態がある。孤立電子7)の場合、電子スピンがどちらの向きをとる確率が高くなるかは、磁力線の角度に影響を受けて変化する。

7.孤立電子、ラジカル対

 通常、原子や分子の中の電子は、2つが対をなす電子対と呼ばれる状態で安定に存在する。しかし、何らかの要因で、電子が対をなさない「孤立電子」と呼ばれる状態になることがある。この「孤立電子」を持つ原子や分子をラジカル(もしくはフリーラジカルや遊離基)と呼ぶ。また、ある原子や分子の電子対の中の一つの電子が、他の原子や分子に移動すると、ラジカルが二つできる。この二つのラジカルの組み合わせを、「ラジカル対」と呼ぶ。CRY分子内では、FADが青色光を吸収すると、近傍のトリプトファン(TRP)というアミノ酸からFADへ電子が一つ移動してきて、FADとTRPが「ラジカル対」を形成する。

8.視物質、オプシン

(1)視物質は、目の網膜に含まれ、光感覚の受容体としてはたらく色素結合タンパク質の総称。特に視物質のタンパク質部分(色素以外の部分)をオプシンと呼ぶ。

(2)桿体オプシンは、光の強弱を認識する網膜細胞(桿体細胞)に発現し、視覚の明暗を司るタンパク質。

(3)錐体オプシンは、色(波長)を認識する網膜細胞(錐体細胞)に発現し、色覚を司るタンパク質。ヒトでは、赤、青、緑に感受性の高い三種類の錐体オプシンが存在する。鳥類では、四種類の錐体オプシンが存在し、紫外線に感受性の高い錐体オプシンも持っている。

9.フォトンファクトリー

 茨城県つくば市の大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構(KEK)に設置されている放射光施設。

10.サイズ排除クロマトグラフィー(SEC; Size Exclusion Chromatography)

 担体と呼ばれる小さな孔の開いている樹脂の粒を詰めた管(カラム)に試料溶液を流し、試料を分子サイズに基づいて分離する手法。分子サイズの小さなタンパク質粒子は担体の孔に入り込みながら流れ、大きなタンパク質粒子は孔に入らずにそのまま流れ落ちる。そのため、カラムを通過する時間は、小さいタンパク質粒子は遅く、大きいタンパク質粒子は早くなり、分離することができる。

11.紫外可視吸収スペクトル測定

 波長ごとに分けた光を試料物質に照射し、試料を透過した光の強度を測定することで、試料の吸光度や透過率を求める手法。鉄硫黄クラスターが結合しているタンパク質は、330 nm付近と420 nm付近の光を吸収する特徴があるため、これらの波長域の吸光度を測定することで、鉄硫黄クラスターを検出できる。