文部科学省主催による平成25年度第54回科学技術週間サイエンスカフェが、東京会場(18日・文部科学省情報広場ラウンジ)と大阪会場(20日・大阪科学技術館 )で行われ、東京会場では高校生以上を対象に「エネルギーを考える:地上の太陽は実現できるか?」(講師:菊池満、ファシリテータ:春日井敦)、大阪会場では小学生を対象に「なか博士とかなちゃんの太陽はどうやってもえているの?かくゆうごうってなあに?」(講師:なか博士、ファシリテータ:川戸麻衣子)の講演を行いました。
両会場とも、飲み物を片手に話を聞くリラックスした雰囲気の中、核融合エネルギーについて活発な質問や意見が交わされました。東京会場では約25名の参加者にプラズマ物理の学術的な面白さ、魅力、新しさを伝えることができました。参加者の皆さんはプラズマの魅力に引き込まれていました。
また大阪会場では、なか博士とカナちゃんの軽妙なやり取りに、約10組の親子連れが聞き入っていました。残念ながら当日は曇りになり、用意した太陽望遠鏡で太陽を見ることができませんでしたが、プラズマボール、人工ダイヤモンドや磁石などの実演・体験ができ、子どもたちは楽しそうに遊んでいました。
( カナちゃんレポート で詳しく紹介しています。どうぞご覧ください。)
東京会場では同時に科学技術の「美」パネル展が開催され、那珂核融合研究所からは「1億度をはかるレーザー温度計」のパネルが出展されました。
エネルギーを考える:地上の太陽は実現できるか?(菊池満上級研究主席)
なか博士とかなちゃんの太陽はどうやってもえているの?かくゆうごうってなあに?
(なか博士とカナちゃん)
科学技術の「美」パネル展の様子
平成25年度科学技術の「美」パネル展出展作品1億度をはかるレーザー温度計
“地上の太陽”と言われている核融合エネルギーを生み出すためには、1億度を超える超高温のプラズマが必要です。1億度という温度を測るために、特別なレーザー温度計が使われます。この写真は「国際熱核融合実験炉(ITER)」の温度計として使われる世界最高性能のレーザー装置です。明るく見えるのはレーザー光の素になる光です。人工宝石にこの光のエネルギーを集めてレーザー光に変えます。この装置はとても強いレーザー光を1秒間に100回も出力することができ、プラズマの温度を詳しく調べることができます。
プラズマ:イオンと電子が高温でバラバラになって飛び回る状態