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那珂研究所副所長 鎌田裕がITER機構の副機構長に任命されました(2023年3月15日(水)着任)

掲載日:2023年2月10日更新
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 この度、
当 機構 職員 鎌田 裕( 量子エネルギー部門 那珂研究所 副所長 は 、 2023 年 3月 15 日 付で、 I TER 国際核融合エネルギー機構 (以下、「 ITER 機構」という。) の副機構長 (科学技術担当) として 就任しますので、お知らせします。
 ITER機構 は 、 世界 7 極 35 か国の国際協力により、 核融合 実験炉 イーター の建設・運転を 通じ て核融合エネルギーの科学的・技術的実現可能性を実証するため 、 フランスのサン・ポール・レ・デュランスに 2007 年に 設立され た国際機関です 。 日本は、 計画当初から ITER に関わり、主要機器の納入を担当し、 過去に も ITER 機構 長 及び 同 副機構長を輩出するなど 、 I TER 計画に対して 重要な役割を 果たして き ましたが、 この度、 当機構が平成 28 年に発足して以降初めて、 鎌田 が 副機構長 へ 就任 することとなり ました。 今後 、当機構にて 培った 知見 等 を 活か すこと により 、 科学技術の側面から ITER 機構全体を代表することになります 。
 当機構におきましても 、引き続き、 I TER 計画の成功に向け 、 I TER 機構と密接に連携しつつ 、日本が担当する機器の調達 を 着実に 実施する とともに 、 ITER 機構への人的貢献を 国内の研究機関や企業 等 と 協力 して 進める こと により 、 国内機関 として の責務を果たして いく所存です 。

鎌田副所長ご挨拶

 私は、4 0 年以上に 亘って核融合の研究開発を行って参りました。その中で、 大 型 トカマク 型装置 の 全ての 段階 設計、建設、運転、実験、解体 )に携わって きました。特に、日欧共同事業である J T 60SA トカマク計画を 1 3 年間指揮し て建 設 を完了し たほか、 I TER 事業 への日本 の 貢献活動 を進めて き ました 。 また、 国際トカマク物理活動 の 議長 、 ITER 理事会科学技術諮問委員会の議長、 I TER 理事会の日本政府代表団 など 、長年 にわたり ITER の 実施計画の策定 に関わってき ました 。 その間、 世界の 研究者、研究所、 政府、産業界 の皆様 と交流 させて頂きました 。 今回の科学・技術担当の副機構長の役割は、 これらの経験を活かして、 I TER 機構 の戦略ビジョンの実施 など、 全体運営に関して機構長を補佐するとともに、特に、 科学・技術関連プログラムを統合して実施すること、 建設活動を円滑に進めること、 そのために I TER 機構と参加各極による「 一つのプ ロジェクト、一つのチーム」 を実現することです。この大変光栄な枠割を精一杯努め、 若手人材を育てつつ、 世界の 仲間 と協力して核融合科学技術の発展に貢献したいと思っております。

鎌田副所長

 

鎌田裕 略歴

量子科学技術研究開発機構量子エネルギー部門那珂研究所副所長。工学博士。
1959年埼玉県浦和市生まれ。1983年東京大学工学部原子力工学科卒、1988年東京大学大学院工学系研究科原子力工学専攻博士課程修了。1988年日本原子力研究所入所、2005年日本原子力研究開発機構、2016年量子科学技術研究開発機構。炉心プラズマ実験計測開発室長、JT-60計画調整グループリーダー、先進プラズマ研究部長を務め、2018年から現職。2010年~2013年国際トカマク物理活動調整委員会議長、2008年~2020年幅広いアプローチ活動サテライトトカマク計画日本側事業マネージャ、2018年~2020年同計画事業長、2012年~ITER科学技術諮問委員会委員(2016年~2017年議長)、2019年~ITER理事会日本政府代表団員。3月15日ITER機構副機構長(科学技術担当)に就任予定。

 

ITER計画についてはこちらをご確認ください。