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QIH・MS6・Q-LEAP サマースクール 2024

QIH・MS6・Q-LEAPサマースクール2024 スケジュール・講師紹介

掲載日:2024年9月3日更新
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QIH・MS6・Q-LEAPサマースクール2024スケジュール

QIH・MS6・Q-LEAPサマースクール2024スケジュール
QIH・MS6・Q-LEAPサマースクール2024 スケジュール [PDFファイル/225KB]

※最初のお知らせよりも集合時間が早まり、13:00になりました
早く着いた場合は多目的ホールに荷物を置き、ご休憩いただけます。

スケジュール等は情報確定次第、更新いたします。

QIH・MS6・Q-LEAPサマースクール2024講師紹介

中田 芳史(京都大学)

東京大学で博士号を取得後、ドイツのハノーファー大学やスペインのバルセロナ自治大学でのポスドク経験を経て帰国、
東京大学と京都大学の間で単振動を経て2022年より現職。量子情報と理論物理の双方に興味を持って研究しており、
特に量子系におけるランダムネスに関連する多くの成果を挙げてきた。基本的に面白ければ何でもよしという立場で
研究を行っている。
趣味はロッククライミング(ガチ勢)とバックカントリー・スキー(エンジョイ勢)。面白い小説を教えてください。

「量子情報の入門」 

本講義では量子情報理論の基礎について説明する。量子力学の公理から量子系を記述する最も一般的な枠組み
(一般的な時間発展や一般化量子測定など)を導出した上で、エンタングルメントの性質やクローン禁止定理、
エンタングルメントを用いた基本プロトコルなどを解説する予定である。量子力学の基本的な知識は仮定する。
通常の教科書ではあまり強調されない点も丁寧に説明し、既学者にとってもよい復習になる講義を心がける。

中田先生資料_講義後修正版 [PDFファイル/47.54MB]

若桑 江友里(名古屋大学)

2015年東京大学にて博士号を取得(理学)。その後、電気通信大学博士研究員、東京大学助教などを経て、
2023年より名古屋大学大学院情報学研究科特任准教授。専門は量子情報理論。

「シャノン理論-古典から量子までー」

シャノン理論とは、「情報」の概念を確率によってモデル化した上で、情報の通信や圧縮における効率および精度の原理的限界を、
数学的に明らかにする理論である。その量子版である量子シャノン理論は、量子力学的効果を取り入れた情報の基礎理論として、
従来のシャノン理論を拡張することで得られたものであり、エンタングルメントや量子測定などの概念を取り込んで独自に
発展してきた。本講義では、古典および量子シャノン理論の中核にあるいくつかの重要概念について、入門的な講義を行う。

鈴木 淳(電気通信大学)

東京大学教養学部基礎科学科卒業後、米国サウスカロライナ大学大学院にて場の量子論に関する研究でPh D(物理学)を取得
シンガポール国立大学物理学科にて博士研究員として量子情報理論に関する研究に従事
国立情報学研究所特任研究員を経て、2011年より電気通信大学助教、2016年より同大学准教授
専門分野は、量子情報理論、量子推定理論、情報幾何学、数理統計学、理論物理学

「量子推定理論」

本講義では、量子系における統計的推測問題(仮設検定・パラメータ推定)に対する入門を目的とします。
第一回目は確率分布と統計について簡単な復習を行い、量子系における統計問題の定式化を行います。
第二回目は量子状態に対する仮設検定問題を主に解説します。
第三回目は量子パラメータ推定問題を解説します。時間に余裕があれば、最近の研究テーマ(量子通信路推定、量子メトロロジー、
量子センシング等)の紹介も行いたいと思います。

谷本 輝夫(九州大学)

2010年東京大学工学部計数工学科卒業、2012年同大学大学院情報理工学系研究科システム情報工学専攻修士課程修了。
株式会社富士通研究所にて勤務の後、2018年3月九州大学大学院システム情報科学府情報知能工学専攻博士課程修了。
博士(工学)。同大学情報基盤研究開発センター、大学院システム情報科学研究院助教を経て2022年4月より准教授。
システム・アーキテクチャに関する研究、特に、アプリケーション特化型システム設計や量子コンピュータ・システム・
アーキテクチャの研究に従事。

「コンピュータ・システム・アーキテクチャ」

FTQCの実現に向けてその構成法が様々な分野で検討されている。リソース制約下でプログラマブルな演算装置を設計する
という観点では古典コンピュータの発展の歴史の中で共通した問題を解決してきた。したがって、コンピュータ・システム・
アーキテクチャが参考になることもあると思われる。本講義では、基礎的な内容からコンピュータの構成法について紹介する。

田宮志郎(Nanofiber Quantum Technologies)

Nanofiber Quantum Technologies, Research Scientist。量子アルゴリズムと誤り耐性量子計算の研究により、
2024年に博士号(工学)を取得。
現在は、量子誤り訂正符号や誤り耐性量子計算の理論、冷却原子系に基づく誤り耐性プロトコルの研究に従事。

低オーバーヘッド誤り耐性量子計算

誤り耐性量子計算(Fault-Tolerant Quantum Computation; FTQC)は、量子系が量子力学特有のノイズにさらされている
状況下でも、任意の精度で理想的な量子回路の出力をシミュレートするための手法です。
FTQCでは、理想的な量子回路を誤り耐性を持つ量子回路に変換する際に、量子ビット数(空間)と回路深さ(時間)の両方に対して
オーバーヘッドが必要となります。
オーバーヘッドが小さいFTQCの構築は、量子計算の物理実装のコスト低減につながる重要な課題です。

表面符号や連接Steane符号を用いた従来のFTQCではpolylogarithmicな空間オーバーヘッドが必要とされますが、
近年では高レートな誤り訂正符号を用いた定数空間オーバーヘッドFTQCが注目を集めています。
本講義では、特に高レートLDPC符号を用いた定数空間オーバーヘッドFTQCの概要を理解することを目標とします。
そのために、量子誤り訂正の基礎、高レート量子LDPC符号、そして量子LDPC符号を用いた誤り耐性プロトコルの構成と
閾値定理の証明について紹介します。

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