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量子科学技術研究開発機構 設立5周年誌 「QST5年間の成果」

掲載日:2021年9月27日更新
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04QSTが担う新たな役割

QSTは、次世代放射光施設の整備・運用を進める国の主体に指名されるとともに、原子力災害など万が一に備える基幹高度被ばく医療支援センターに指定されました。

2.被ばく医療の体制強化と充実


「万が一の事故」に備える使命を背負って

  QSTの前身である放射線医学総合研究所は、放射線影響、障害予防、診断治療、医学利用といった放射線に関する幅広い分野の総合研究機関として、1957年に設立されました。設立の契機となった第五福竜丸船員の健康調査から始まり、チェルノブイリ原発事故やJCO臨界事故、東京電力福島第一原発事故などへの対応を経て専門能力を向上させるとともに、外部への研修訓練などを通じて、日本の被ばく医療体制の整備や福島復興の支援に、現在に至るまで取り組んでいます。

 同研究所は、原子力災害医療の高度専門機関として、かねてより国から指定を受けていましたが、QST設立後の2019年4月、原子力規制委員会より国内五つの高度被ばく医療専門機関の中心的・先導的役割を担う「基幹高度被ばく医療支援センター」に指定されました。これを受けQSTは、組織改革「QST ver.2」の柱の一つとして「、高度被ばく医療センター」を新設し、平常時の備えや人材育成、事故・災害時に現地に派遣される緊急被ばく医療支援チームREMATや患者受け入れ体制など、被ばく医療に係る機能と人員を集約しました。2020年度には、基幹支援センターとして内部被ばく線量評価分野をさらに強化するべく、世界最高水準の機器を備える高度被ばく医療線量評価棟を建設しました。

 2021年度には、「量子生命・医学部門 放射線医学研究所」へと組織を再編拡張し、放射線安全・防護と放射線影響研究もその研究開発領域としています。さらに、多職種の若手人材を新規に採用し、実地での業務を通じて、原子力災害医療の将来を担う専門家を育成しています。今後、長期的視点に立ち、外部機関とも連携してオールジャパンで、「放射線事故」や「原子力災害」などに備えていきます。

 

 

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