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レーザー冷却イオンプロジェクト

ナノのサイズで 狙い撃ち —ポイントはイオンを冷やして止める—

当プロジェクトでは、イオンをとても小さな的に当てる技術の研究をします。この技術を使って、ダイヤモンド中にNVセンターと呼ばれる欠陥をきれいに並べることが究極の目標です。
イオンを小さな的に当てると言っても、的の大きさは原子が10個程度並んだぐらいのスケールで、しかもびっしり並んだ的に一発ずつ当てなくてはなりません。そのために「イオントラップ」と「レーザー冷却」という二つの特殊な技術を使います。これらを用いると、通常のイオン源とは違って、イオントラップの中に1個のイオンをほぼ静止させることができます。このイオンを引き出してレンズで集束すれば、狙った的にイオンを1個ずつ当てることができます。ほぼ静止したイオンを使うので非常に高い精度でイオンを的に当てることができると期待されます。
イオントラップ中で整列したイオン
一方、ダイヤモンド中のNVセンターは量子情報処理における演算の単位となる量子ビットになります。これまでの情報処理同様、量子情報処理にも複数のビットが必要です。1個のNVセンターは1個の量子ビットに対応しますが、NVセンターを使って量子情報処理をする場合はNVセンター同士を原子10個程度の距離まで近づけてやる必要があります。NVセンターは、ダイヤモンドに窒素イオンを当てて埋め込むことによって作ることができます。そこで、NVセンターを使って量子情報処理をする場合には、狙った的に窒素イオンを1個ずつ当てる技術が必要になります。
Nイオンをナノメートルサイズで狙い撃ち

期待される成果

期待される成果