
Flagshipプロジェクト「量子生命技術の創製と医学・生命科学の革新」について
研究開発課題名
量子生命技術の創製と医学・生命科学の革新
研究代表者
馬場 嘉信 QST量子生命科学研究拠点センター長/ 量子生命・医学部門 量子生命科学研究所長
概要
医学・生命科学の革新と社会イノベーションの創出により世界を先導し、量子生命技術を創製します。具体的には、生体ナノ量子センサ、超高感度MRI/ NMRおよび量子論的生命現象の解明・模倣に関する研究開発を実施し、医学・生命科学研究に利活用される計測技術のプロトタイプ(TRL6)の実現を目指します。
研究開発目標とマイルストーン
研究グループ |
研究開発目標 |
マイルストーン |
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5年後 |
10年後 |
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グループA 生体ナノ量子センサ |
広視野、高解像度、多項目同時計測可能な生体ナノ量子センサシステムの開発 |
各標的臓器内の温度・pH等3項目の計測 |
小動物内の温度・pH等3項目の同時計測・イメージングの実現 |
グループB 量子技術を用いた超高感度MRI/ NMR |
超偏極化、量子符号化等の量子技術に基づいた超高感度MRI/ NMR装置および新規の超寿命・低毒性超偏極プローブ分子の開発 |
室温超偏極ピルビン酸の代謝イメージングの実現および室温超偏極装置の開発 |
大型動物での室温超偏極代謝イメージングの実現および新規診断可能な超寿命センサ分子の臨床試験準備 |
グループC 量子論的生命現象の解明・模倣 |
生体の量子コヒーレンス高精度測定技術および生物の光合成や磁気受容等における量子効果の分光学的解析技術による、これまで明らかにされていない生物機能の量子論的機構の解明 |
超短パルスレーザー等を利用した光合成タンパク質の量子コヒーレンスの観測 |
超短パルスレーザーの短パルス化等、開発した測定系の人工光合成光受容タンパク質の機能解明研究棟への活用 |
出口戦略
- 量子技術の生命領域への応用に向けて、医工・産学を超えた活発で長期にわたる連携のためコンソーシアムを形成します。
- 産学官の製品開発に向けた緊密な意見交換を進め、産業界への橋渡しを加速するとともに、ベンチャー創業を推進します。
- QSTの豊富な実績に基づいた前臨床・臨床研究システムを構築し、医療分野での実用化を加速します。
研究基盤の強化・次世代人材の育成
- 博士号取得10年前後の若手研究者と医学・生命科学で世界的業績を残している研究者の連携体制を構築します。
- 量子科学技術の基礎、医学・生命科学展開から社会実装までを俯瞰し先導できる世界的リーダーを育成します。
光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP) 公式ホームページ
※本研究は令和2年度文部科学省委託事業「光・量子飛躍フラッグシッププログラム(Q-LEAP)」の助成を受けたものです。当該ホームページは、Q-LEAPの研究機関である量子科学技術研究開発機構(QST)が、広報の一環で作成したもので、掲載内容についての責任は研究代表者が負うものです。内容に関するお問い合わせはこちらまでお願いいたします。