QST及び地域パートナーは、令和5年12月7日に、ファーストビーム*1の達成を祝いました。この歴史的瞬間を迎えるにあたり、QST小安理事長とPhoSIC高田理事長からご挨拶を行いました。その後、QST小安理事長とPhoSIC高田理事長が、それぞれ整備するビームラインBL13UとBL10Uのメインビームシャッターを開く操作を行い、各ビームラインの光学ハッチ内に設置したスクリーンに放射光※2が到達したことを確認。詰めかけたスタッフ共々この感動的な瞬間を共有しました。ファーストビーム達成により、実験ホール内に放射光が導入され、今後のビームライン整備が加速されることが期待されます。次世代型の放射光施設として先端挿入光源から初めて導入された放射光X線は、今後、新たな科学技術の扉を開くきっかけとなります。NanoTerasuは、未来において革新を起こすためにさらなる一歩を踏み出しました。
NanoTerasuにおいて放射光を確認される、高田昌樹PhoSIC理事長(左)小安重夫QST理事長(右)
用語解説
※1ファーストビーム
円型加速器内に設置された挿入光源からの放射光X線を実験ホールに初めて導入し、観測すること。
※2放射光
放射光は光速近くまでエネルギー加速された電子ビームを磁石で曲げた際に進行方向に放射される電磁波であり、高輝度、かつ指向性が高く、偏向特性を自由に変えられるなどの優れた特徴をもつ。