盛山 正仁(もりやま まさひと)文部科学大臣が2024年8月21日、量子科学技術研究開発機構(QST)千葉地区にある量子医科学研究所、QST病院、放射線医学研究所、量子生命科学研究所を視察されました。
量子医科学研究所・QST病院では、日本が世界で初めて開発した重粒子線がん治療装置HIMAC(ハイマック)やそのHIMACで体のあらゆる角度からの重粒子線を照射できる回転ガントリー、放射性物質を利用して体内からがんを狙い撃ちする新しい薬の研究、のほか、認知症・うつ病・がん等の早期診断や治療法などの研究現場を視察され、がん死ゼロ・認知症ゼロの健康長寿社会の実現に向けた取組みの現状、今後の研究展開について説明致しました。
また、放射線医学研究所では、基幹高度被ばく医療支援センターとして取り組む被ばく医療に関する技術開発・技術支援、人材育成などの研究現場を視察され、放射線被ばく事故などが起きた時に現場で初期医療を支援する緊急被ばく医療支援チーム(REMAT)などについて説明致しました。
加えて、量子生命科学研究所では、量子技術を用いた超高感度MRI/NMRなどの新たな計測技術の研究現場を視察され、今後の研究・開発の展望などについて説明致しました。
盛山大臣は、神田理事らと熱心に意見交換を行われ、重粒子線がん治療装置は現在大幅に小型化・低コスト化を目指す「量子メス」の開発が進められている他、新薬の研究も治験等が進むなど、今後の研究開発の進展、社会実装への期待を寄せられるとともに、人材育成が重要とのコメントを頂きました。
神田理事らと意見交換をされている盛山大臣(提供:文部科学省)
回転ガントリー装置の説明を受けられる盛山大臣(提供:文部科学省)
頭部専用PET装置に座っていただいた盛山大臣