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エネルギー再生材料プロジェクト

3. 有害金属吸着除去材

掲載日:2023年8月18日更新
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有害金属吸着除去材

 特定の金属イオンを選択的に吸着除去することのできるキレート型の金属吸着材は水処理用吸着材として適用できます。特に、繊維状吸着材は吸着速度が従来の粒状吸着材と比較して100倍程度速いため、その応用に期待が寄せられています。当プロジェクトでは、排水処理用の有害金属吸着除去材の研究開発に取り組み、カドミウム除去用の吸着材の開発に成功しました。

有害金属吸着除去材の画像

ホタテ加工残渣からのカドミウムの除去

 貝の内臓には重金属が濃集されていることが知られています。特にホタテ貝の内臓で、ウロと呼ばれる中腸腺には、20 ppm前後のカドミウムが含まれており、年間1000トンもの量が廃棄物として焼却処分されています。一方、ウロにはビタミンやタンパク質が豊富に含まれており、栄養価の高い部位でもあり、その有効利用が切望されています。そこで、開発したカドミウム用の吸着材を用いて、ウロからカドミウムを抽出する試験を行い、資源としての利用の可能性を探りました。
 実証試験では、ウロを抽出液に浸してカドミウムを抽出した後、吸着材でカドミウムを捕集するという連動させたプロセスで処理した結果、抽出液中のカドミウムを基準値以下まで除去することができました。抽出後のウロは、現在飼料や肥料として有効活用されています。

ホタテ加工残渣からのカドミウムの除去の画像