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エネルギー再生材料プロジェクト

5. マテリアルズインフォマティクス

掲載日:2023年8月31日更新
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マテリアルズインフォマティクス

 私たちは、機能性高分子材料開発の迅速化・高効率化を目指し、機械学習を活用した材料開発を進めています。その第一段階として、量子ビームを使ったグラフト重合技術による機能性高分子材料の開発において機械学習の有用性の検証を行っています。AIモデルの作成において、私たちが注目したのは量子化学計算の手法です。具体的には、初めにモノマーの部分構造であるビニル基周辺の原子情報を詳細に分類し、種類ごとに量子化学計算により数値化しました。次に、数値化したデータをAIに学習させることで、高分子材料の機能性に重要な指標であるグラフト重合反応率を高い精度(決定係数0.71)で予測できるAIモデルの作成に成功しました。さらに、このAIモデルを構成する49種類の因子について、グラフト重合反応率に対する影響度を解析した結果、モノマーの「分極率」と「NMR化学シフト」が重要であることを見つけ出すことができました。

今後のAIモデルの成熟により、従来の実験科学で必須の試行錯誤を伴う繰り返し実験は不要となり、数年単位が当然だった材料開発の短期化とそれに伴う開発コストの低減が実現できると期待しています。

 

MIの図