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プレスリリース

量子技術・量子デバイス創成による量子未来社会の 実現に向け量子材料協奏拠点を設置

掲載日:2023年4月24日更新
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発表のポイント

  • 東北大学と量子科学技術研究開発機構は、共同研究拠点を東北大学材料科学高等研究所(AIMR)内、および工学研究科内に設置しました。
  • 両機関の強みを最大限に発揮し、量子技術、スピントロニクス、材料科学の枠を超えた共同研究、量子人材育成における協奏を加速的に展開し、量子未来社会の構築に貢献します。

概要 

 国立大学法人東北大学(所在地:宮城県仙台市、総長 大野 英男)と国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(所在地:千葉県千葉市、理事長 小安 重夫)は、量子技術・量子デバイス創成による量子未来社会の実現を目的とし、2023年4月から東北大学片平キャンパス・材料科学高等研究所(AIMR)および青葉山キャンパス・大学院工学研究科内に両機関の共同研究拠点「量子材料協奏拠点」を設置しました。
 量子科学技術研究開発機構(以下、「量研」)と東北大学は、平成28年11月9日に締結した「包括的連携協力に関する協定書」に基づき、両機関の強みを活かした共同研究の推進や量研の研究者を客員教員とした連携講座の設置による大学院教育など、我が国の学術及び科学技術の発展に寄与するため、これまでに様々な連携を行ってきました。
 また、官民地域パートナーシップによる次世代放射光プロジェクトでは、地域パートナーを構成する東北大学と国の主体である量研とが、令和2年12月7日に締結した「放射光科学に関する連携協力協定」に基づき、次世代放射光施設の整備及び利活用に向けた連携強化に取り組んでいます。
 本共同研究拠点においても、量子センシング、量子機能創製等、世界を先導する量研とスピントロニクス研究や量子材料研究で世界トップレベルのシーズを有する東北大学の研究ポテンシャルを最大限に発揮し、量子技術、スピントロニクス、材料科学の枠を超えた共同研究、量子人材育成における協奏を加速的に展開し、量子未来社会の構築に貢献していきます。

詳細な説明

 本拠点で推進する具体的な研究テーマとしては、従来の実績を活かして以下を予定しています。

  • ダイヤモンドNVによる局所磁場計測及びSiC中シリコン空孔(VSi)によるSiCパワーデバイス局所診断の実現(量子センシング研究)
  • 電子及び局在磁気モーメントの空間構造を活用した新奇物性開拓やスピン・量子機能の創成(ヘリカルスピントロニクス研究)
  • 原子層材料におけるバレー自由度を利用した量子機能やスピン機能の開拓と量子技術応用(量子バレートロニクス研究)
  • 高密度水素を含む軽元素化合物の合成とその精密電子構造解析および新奇超伝導・超イオン伝導・触媒材料・エネルギー貯蔵等の創製(材料科学・水素科学における新学術領域の創成)

左からQST伊藤久義 理事、茅野政道理事、小安重夫 理事長、東北大学 大野英男 総長、小谷元子 理事
​左から、量子科学技術研究開発機構 伊藤久義 理事、茅野政道 理事、小安重夫 理事長、東北大学 大野英男 総長、小谷元子 理事(2023年4月24日撮影)