発表のポイント
SIP第2期課題「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」において、光電子情報処理の研究課題に係る研究責任者が決定した。
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」という。)が管理法人をつとめる、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)第2期課題「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」における、光電子情報処理の研究責任者が決定しました。
SIPは、総合科学技術・イノベーション会議が府省・分野の枠を超えて自ら予算を配分し、基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据えた取組を推進するものです。
本課題「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」では、サイバーフィジカルシステム(CPS)の構築がSociety 5.0 実現の鍵である一方、Society 5.0 実現に向けた投資を阻むボトルネックが存在していることから、我が国が強みを有する光・量子技術を活用し、これらのボトルネックを解消可能な重要技術を厳選・開発します(参考1、参考2)。
今般、公募した研究課題に対して2件の応募があり、量研に設置した公募審査委員会において書類選考と面接選考を実施しました。その結果をもとに量研が研究責任者を選定し、プログラムディレクター(西田 直人・株式会社東芝 特別嘱託)及び内閣府の了承を経て、光電子情報処理の研究責任者が確定しました。
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期課題「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」採択課題、研究責任者及び研究開発機関について
(1)光電子情報処理
1.次世代アクセラレータ基盤に係る研究開発
採択課題:次世代アクセラレータを融合するコデザイン基盤に関する研究開発
研究責任者:戸川 望(学校法人早稲田大学 理工学術院 教授)
代表研究開発機関:学校法人早稲田大学
共同研究開発機関:株式会社フィックスターズ、株式会社QunaSys
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術 公募審査委員会委員名簿
(五十音順)
委員長 |
荒川 泰彦 |
東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 特任教授 |
委員 |
加納 健司 |
三菱電機株式会社FAシステム事業本部 産業メカトロニクス事業部 主管技師長 |
委員 |
後藤 隼人 |
株式会社東芝 研究開発センター フロンティアリサーチラボラトリー 主任研究員 |
委員 |
嶋田 義皓 |
国立研究開発法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー |
委員 |
安田 裕之 |
東京大学生産技術研究所 特任助教 |
参考1
戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期課題
「光・量子を活用したSociety 5.0実現化技術」の概要
1.意義・目標等
経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会となるSociety 5.0 実現には、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させるサイバーフィジカルシステム(Cyber Physical System:CPS)の構築が鍵となっています。現在、IoT/AIからスマート製造へと投資が開始されていますが、社会・産業界共通の投資を阻むボトルネックが存在しています。これらのボトルネックを解消するため、我が国が強みを有す光・量子技術を活用します。当該技術の中から、重要かつ優先度の高い、レーザー加工、光・量子通信、光電子情報処理を選定して研究開発を実施することにより、Society 5.0実現を加速度的に進展させていきます。
2.実施体制
プログラムディレクター(西田 直人 株式会社東芝 特別嘱託)が、研究開発計画の策定や推進を担います。プログラムディレクターが議長、内閣府が事務局を務める推進委員会が総合調整を行います。文部科学省所管法人である量研の運営費交付金を活用し、研究責任者の公募等を実施します。量研のマネジメントにより、研究開発の進捗を管理します。
3.今回公募対象とした研究課題
(1)光電子情報処理
(1)次世代アクセラレータ基盤に係る研究開発
4.研究開発の期間
(1)研究開発期間
令和元年度を初年度とし、最大4カ年度(予定)
参考2