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那珂核融合研究所 カナちゃんの那珂研レポート第59回

掲載日:2019年8月19日更新
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第59回 JT-60SA中心ソレノイド設置作業

今日も元気に咲いてます!那珂研マスコット、カナです!

令和になって初のGW明けの2019年5月8日、那珂核融合研究所にて大勢の報道陣が見守る中、JT-60SA中心ソレノイド(CS)の据付作業が行われました。

JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-01
後方に20人ぐらいいるのが報道のみなさんです(^o^)

中心ソレノイドって?

「中心ソレノイド」は、トカマク型核融合炉のドーナツ状の真空容器の「中心に配置するコイル」です。真空容器外側の「平衡磁場コイル」と合わせて「ポロイダル磁場コイル」と呼びます。
また、真空容器の周りには「トロイダル磁場コイル」が配置されています。これらのコイルで、真空容器の中にプラズマを閉じ込めます。

JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-02

CSに電流を流すと、CSは磁場を発生させます。すると、「電磁誘導」によって真空容器内部のプラスマに周回状の電流が流れます。このプラズマ電流で、今度はドーナツの径方向の磁力線(A)が発生します。
磁力線(A)と、トロイダル磁場コイルが作る水平方向の磁力線(B)が合わさって、プラズマを保持するための螺旋状の磁力線(カゴ)ができるのです。

JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-03

今回設置したJT-60SAのCSは日本製。三菱電機の工場で約10年掛けて作られました。最大8.9テスラの強磁場を発生すべく、超伝導線材としてニオブ・スズ化合物(Nb3Sn)が用いられています。その大きさは高さ約7m、直径約2m、重量約92t! 大きいですねぇ。

JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-04JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-05

搬入の様子

2019年3月16日未明、日立港から那珂核融合研究所まで輸送されたCSは、黄色いフレームに覆われたまま本体室に搬入されました。

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その後、垂直に立ててしばしの休息。

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5月8日の朝9時30分から20分かけてフレームから引き抜かれたCSは、約25mの距離を10分で移動し、慎重に引き下ろされていきました。

JT-60SA中心ソレノイド(CS)設置-09

JT-60SAの完成まで、残る大きな作業は外殻「クライオスタット」の設置を残すのみ。2020年の運転開始に向けて、ラストスパートです!