2018年7月28-29日にいわき市総合保健福祉センター(福島県)にて「夏の体験学習会 NIRSサイエンスラボ」を開催しました。
2回目となる今年は、放射線の生きものへの影響に関する話と、霧箱による放射線の観察や放射線をさえぎる実験を行うプログラムを1日2回実施しました。2日間で、小学3年~6年生までの親子と中学生、合わせて約150名にご参加いただきました。
放射線の影響に関する話では、クイズやビデオを交えながら、身の回りにある放射線のことや発がん影響の研究成果を紹介しました。低学年の参加者も最後までじっと耳を傾け、親子で参加した方々は小さな声で意見を交わしながら話を聞いていました。
霧箱の実験では、建物の床下で採取した自然の放射線源(ラドン)から放射線の飛跡が見えると「見えた!」「出てる!」とあちこちで声が上がり、じっくり観察する姿や、スマートフォンで撮影する姿が見られました。
アクリルや鉛などの板を使って放射線をさえぎる実験では素材の異なる板でさえぎるとどうなるか、放射線源との距離を離すとどうなるかを楽しそうに予想しながら取り組んでいました。
「いろいろなものから放射線がでていることがわかり、ためになった」という声に加えて、「実験がすごく楽しかった」、「放射線の良いところや悪いところが詳しくわかった」という感想もいただきました。また、「この体験をこれからのことに活かしていきたい」といった積極的で嬉しいコメントもありました。
今後も、いわき市をはじめ多くの皆さまの声に触れて放射線を知り考えていただくための取組等に活かす機会として、科学コミュニケーション活動を進めていきたいと思います。沢山の方のご参加を、どうもありがとうございました。
放射線の生きものへの影響の話に耳を傾けていました
コーヒーフィルターを付けた掃除機(左)や風船に発生させた静電気(右)で地下空間のラドンを捕集しました
上の写真で補修したラドンを霧箱に入れて放射線の飛跡を観察しました
色々な素材の板で放射線をさえぎり、その結果をグラフにまとめました
身の回りにあるものの放射線の測定や、放射線で感光したフィルム画像の展示コーナー