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千葉地区共通情報

管理区域内外における核燃料物質等の発見について

掲載日:2018年12月26日更新
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1.概要

平成19年4月11日、当研究所において、研究終了に伴う物品整理を行っていたところ、研究用試薬である酢酸ウラニル等を発見し、適切な管理を行いました。これらを受け、すべての居室、研究室について一斉調査を5月~6月にかけ行ったところ、13ヶ所で管理されていない核燃料物質等が発見されました。これらについては、安全を確認した上で核燃料物質の取扱い施設内の施錠管理された貯蔵庫に保管しています。

2.発見された核燃料物質等

核燃料物質は粉末状の酢酸ウラニルの試薬など39個(ウラン量約760g、トリウム量約190g、プルトニウム量約10-4g)、核原料物質はウラン鉱石の標本など18個(ウラン量約32g、トリウム量約24g)、その他電着試料など核燃料物質によって汚染された物9個(ウラン量約10g、プルトニウム量約10-6g)です。発見された場所は、核燃料物質の使用に係る管理区域が3ヶ所、放射性同位元素の管理区域が4ヶ所、非管理区域が6ヶ所の計13ヶ所です。また、放射性同位元素の発見はありませんでした。

3.発生原因

発見された核燃料物質は、昭和40年代から昭和50年代前半に購入されたものと思われ、当時は、一般の試薬として研究者各々の管理に委ねられていました。その後も適切な登録管理がなされず、保管されたまま使用されることもなく、今日に至ったものと考えられます。

また、発見されたものの多くは放射線管理区域からのものですが、一部、研究室の整理中に、不十分な搬出管理により非管理区域に出た後、発見されたものもあります。

4.発見された核燃料物質等による影響

今回、発見された核燃料物質等による1mの距離における放射線の量は環境レベルと同程度であります。また、発見物の表面における放射能の量は、全て法令値を下回る値であり、発見された周辺(床、棚等)に汚染は認められませんでした。従って、業務従事者及び環境への影響はありません。

5.今後の管理(再発防止対策等)

  1. 核燃料物質の購入の段階から廃棄に至る幅広い管理を確実に行えるようマニュアルを改善します。特に放射線管理区域から物品を廃棄しようとするときは、二重の汚染検査、内容物の確認を行うこととします。
  2. 全職員に対する教育訓練を特別に実施し、さらに、核燃料物質を取り扱う者(管理側職員を含む)に対しては取扱いに係る一連の手続き及び安全確保について再教育を行います。
  3. これらの実施状況については、所内で適宜確認するとともに、文部科学省にご説明していきます。
  4. 今回発見された核燃料物質等については、原子炉等規制法に基づいて、すみやかに核燃料物質の使用許可申請等の手続きを行います。

本件に関する問い合わせ先

独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報室
Tel:043-206-3026
Fax:043-206-4062
E-mail:info@nirs.go.jp