報道関係者の皆様へお知らせ
放医研、米国DOE、IAEAが共同で被ばく医療従事者の教育訓練と国際シンポジウムを開催
-米国DOE、NNSA、REAC/TSによる日本初のトレーニング・コース-
2011年8月5日
独立行政法人放射線医学総合研究所
概要
放射線や放射性物質に関連した事故は発生頻度が低いため、専門家は極めて少なく、有事の際に迅速かつ適切な対応ができる被ばく医療の専門家の育成は非常に重要です。今般の東京電力(株)福島第一原子力発電所事故(以下、福島第一原発事故)を契機に、この点は改めて浮き彫りになっています。
独立行政法人放射線医学総合研究所(以下、放医研)は、国際原子力機関(以下、IAEA)と、米国の放射線緊急時支援センター/研修施設(以下、REAC/TS[通常リアクツと発音])の三者共同で、8月23日から4日間の予定で被ばく医療研修を開催します。REAC/TSは、米国エネルギー省(以下、DOE)が運営するオークリッジ科学教育研究所(ORISE)の一機関で、放射線の事故の対応と被ばく医療従事者および初動対応者の教育を専門としており、放射線事故時の医療の分野において豊富な国際トレーニング・コースの実績があります。
放医研は、これまでにアジアの被ばく医療従事者を対象としたトレーニング・コースや国際シンポジウム等を数多く開催しており、REAC/TSからの講師も継続的に招聘しています。また、IAEAが海外で開催する被ばく医療の国際トレーニング・コースでは、放医研の専門家が講師として招聘され、IAEAが展開する人材育成にも貢献するなど、緊急被ばく医療分野における各機関間の交流は今日まで続いています。本コースは、こうした放医研と各機関間の交流関係、およびDOEの米国国家核安全保障局(NNSA)全面支援の下、福島第一原発事故を受けて我が国の被ばく医療従事者および初動対応者に対して特別に企画されました。特に、REAC/TSの被ばく医療トレーニング・コースが日本で開催されるのは今回が初めてとなります。内容は、被ばく医療に関する高度な知識と技能の習得を目的とし、事故の事例解説や、現場対応と除染のデモなども行われます。講義や解説は、全て英語で行われます。
また、本トレーニング・コース最終日には、福島第一原発事故により国内で生じている諸問題について、国内外の専門家が意見交換を行い、海外に向けて情報を発信するとともに、国内の皆様とも情報の共有を図るためのシンポジウムを開催いたします。本シンポジウムは、主に我が国の被ばく医療関係者や一般の方を対象としていますが、在京の大使館等、外国人の方々にもご関心を持っていただける内容になっています。参加には事前登録が必要です。このシンポジウムは英語で行われますが同時通訳が付きます。
このトレーニング・コースの開会式(23日)、および最終日(26日)の午後に開催されるシンポジウムについては撮影・録音が可能です。撮影取材をご希望される方は、以下の「取材を希望される皆様へのお願い」をお読みの上、8月18日16時までにFaxでご登録下さい。
- 取材を希望される皆様へのお願い[PDFファイル/11KB]
- トレーニング・コースのスケジュール[PDFファイル/34KB]
- シンポジウムのスケジュール(予定)[PDFファイル/10KB]
- 参考資料[PDFファイル/901KB]
プレスリリースのお問い合わせ
ご意見やご質問は下記の連絡先までお問い合わせください。
独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報課
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