報道関係者の皆さんへお知らせ
“放射線教育用アニメーション”を一般に公開-放射線の基礎知識を臨場感を持って提供-
2011年9月20日
独立行政法人放射線医学総合研究所
ポイント
- 放医研の研修課程で実際に使用している“放射線教育用アニメーション”をホームページで公開、どなたでもご覧いただけます。
- アニメーションと実写で放射線の知識を具体的に提供します。
概要
東京電力福島第一原子力発電所の事故以後、国民の間に、放射線や被ばく線量についての心配が広がり、国民や地方自治体が独自に線量測定をするようになってきています。しかし、誤った使い方で測定器を使用すると測定結果も不正確になりますし、誤った解釈をすると心配を助長する結果にもなりかねません。
放射線医学総合研究所(以下「放医研」)は、放射線について正しい知識を持ち、正しく測定していただくこと目的として独自開発の“放射線教育用アニメーション”をホームページ上で9月20日より公開します。これは白川芳幸研究基盤部長らが平成13年から開発を続けているアニメーションと実写を用いた教育ツールのひとつで、原則として高校生の知識でも理解できるレベル(一部、大学生の知識レベルが必要)で、一般向けに作られています。このツールが東京電力福島第一原子力発電所事故で多くの方々のより放射線のことを知りたいというご希望にお応えする一助となることを期待しています。
放医研は50年以上の放射線教育の歴史と蓄積を持ち、10,000名以上の方々が研修を受けられています。本教育ツールの開発に取りかかった当時は、講師による講義、いわゆる座学と実習という研修形態でした。講義では理解促進のための工夫がなされていましたが、1、2週間の研修期間では多くの知識、技術、技能は身に付けるのは大変なことであり、少しでも研修生の理解促進を図るために“放射線教育用アニメーション”を開発することにしました。この教育ツールにより、アニメーションと実写によって講義を臨場感あふれる形に変化させることができました。
今回は開発したコンテンツの中から、“放射線の性質と防護”と“サーベイメータの取扱い”を公開します。前者は、放射線の性質を知った上で、“放射線防護の3原則(時間、距離、遮へい)”を理解するのに有効です。後者は、多くの方々がサーベイメータ等を用いて空間線量率、表面汚染の計数率を計られている状況下で、正しいサーベイメータの使い方を具体的に学ぶのに役立ちます。すべてを視聴する必要はなく興味のある章のみでも理解できるように配慮しています。各章のほとんどが10分以内で、それぞれのコンテンツが全体でおよそ30分です。
10月にも新しい“放射線教育用アニメーション”として“ガンマ線スペクトル解析とその応用1(甲状腺モニタ、ホールボディーカウンタ等)”および“ガンマ線スペクトル解析とその応用2(ゲルマニウム検出器による分析等)”を公開する予定です。
参考資料
アニメーション名称 | 内容 |
---|---|
1.サーベイメータの取扱い |
|
2.放射線の性質と防護 |
|
|
|
|
プレスリリースのお問い合わせ
ご意見やご質問は下記の連絡先までお問い合わせください。
独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報課
Tel:043-206-3026
Fax:043-206-4062