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放医研、医療関係者を念頭に置いた放射線防護・被ばく医療分野に関するインターネット教材の開発に着手

掲載日:2018年12月26日更新
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2012年9月25日10時
独立行政法人 放射線医学総合研究所

本研究成果のポイント

平成24年4月に公表した「医学教育における被ばく医療関係の教育・学習のための参考資料」を基に年度内にインターネット教材の開発

 放射線医学総合研究所(以下、放医研)では、社団法人日本医師会(以下、日本医師会)の協力を得て、医療関係者向け放射線教育教材をインターネット教材として、年度内に開発します。
 放医研が2012年4月に公表した「医学教育における被ばく医療関係の教育・学習のための参考資料」(以下、「参考資料」)には、ホームページhttp://www.nirs.qst.go.jp/publication/igaku_siryo/igaku_siryo.pdfでの公表後5か月で33万3千件を超えるアクセスがありました。
 この参考資料は、大学の医学生に対する教育の参考資料として作成したものですが、開業医・勤務医を含め、広く医療関係者の放射線防護・被ばく医療に関する基本的な素養を養っていただく上でも参考になる内容となっています。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに放射線防護への国民の関心が高まったこともあり、国民が、医療での検査などにおいて放射線と接する際、医療関係者に放射線に関する疑問を投げかける機会が増え、医療関係者がそれに応対する必要性が高まると考えられます。
 そこで、放医研は、この参考資料をベースとして、時間的余裕がない医療関係者の方を念頭に、知識の確認などのための利用が可能なように、細切れな時間を活用してでも学べるインターネット教材を開発することにいたしました。

作成の背景と目的

 2012年4月に公表した「医学教育における被ばく医療関係の教育・学習のための参考資料」は、ホームページ http://www.nirs.qst.go.jp/publication/igaku_siryo/igaku_siryo.pdfでの公表後5か月で33万3千件を超えるアクセスがありました。
 この参考資料は、大学の医学生に対する教育の参考資料として作成したものですが、開業医・勤務医を含め、広く医療関係者の放射線・被ばく医療に関する基本的な素養を養っていただく上でも参考になる内容となっています。
 また、東京電力福島第一原子力発電所の事故をきっかけに放射線防護への国民の関心が高まったこともあり、国民が、身近な医療関係者に放射線の健康影響に関する疑問などを投げかける機会が増えていると考えられます。
 しかし、医療関係者、特に開業医の方々は、放射線領域を専門としない限り、放射線に関連する知識の確認や新しい知識を取り入れる機会に充てられる時間は決して多くありません。
 民間による医師の学習環境に関する調査※1によれば、現在の学習手法は多いものから「学会」、「書籍」、「セミナー」の順となっていますが、医師の半数近くは現在の学習環境に不満を抱えており、「時間を拘束されたくない」と「学ぶ時間がない」がともに5割近くを占め、希望する環境としては「ネットを使用した学習」が50%弱に上ります。
 そこで、放医研としても、日本医師会の協力を得て、放射線防護・被ばく医療に関する知識の普及を推進する観点から、細切れの時間を利用してでも学習できるような教育プログラム(インターネット教材)を開発することにしました。これにより、これまで時間の制約で自発的な学習がかなわなかった多忙な医療従事者に、効率的に学習できる機会を提供できるものと思われます。

作成予定のプログラムの特徴

 今回作成するプログラムは、対象として勤務医、開業医などの医療関係者を念頭に置き、既に作成してある資料を底本としながら、「放射線等の基礎」、「放射線の人体影響」、「放射線の医学利用」、「放射線のリスクと防護」、「被ばく医療」のテーマごとにそれぞれ30分程度のインターネット教材にする予定です。途中で分からない単語が出てきた時のために、用語集なども設置し利用者の便宜を図ります。
 また、勤務医・開業医という実際に患者さんに接することが多い方が対象ということから、実践的な対応が可能なように工夫することと致します。
 更に、学習内容がきちんと習得できたかを確認するためのQAも用意いたします。
 理解を助けるための図版については、参考資料で使用したものを中心に用いますが、わかりやすさに重点を置き、教育ツールとして最大限の効果を発揮するような図表も新たに作成する予定です。

本資料の今後の展望

 公開後も、各方面の御示唆を取り入れて、教材の改良を進めてまいります。

※1 民間による医師の学習環境に関する調査

GEヘルスケア・ジャパン株式会社による調査
http://japan.gehealthcare.com/cwcjapan/static/company/press/2012/03.html

プレスリリースのお問い合わせ

ご意見やご質問は下記の連絡先までお問い合わせください。

独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報課
Tel:043-206-3026
Fax:043-206-4062
E-mail:info@nirs.go.jp

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