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量研について

寄附のご報告と成果

掲載日:2018年12月26日更新
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寄附のご報告

 量研(QST)では、皆様よりご寄附いただいた寄附金等を「QST未来基金」の取り組みにより、管理、運用しております。

 平成29年度は14件、合わせて12,750,000円のご寄附をいただきました。

 皆様のお気持ちに、あらためて御礼申し上げます。

 平成30年4月以降にご寄附いただいた寄附金等につきましても、ご寄附の趣旨を十分尊重し、量研の研究開発に役立てるための準備を進めております。
 引き続き、量研の活動にご理解、ご協力、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

基金による活動の成果

平成29年度にQST未来基金で実施した活動のうち、3件についてその概要をご紹介いたします。

  1. 福島と千葉の小学生親子サイエンスキャンプ事業
  2. 中性子とX線を相補的に用いたタンパク質の構造・ダイナミクス研究
  3. 放射線医学総合研究所(放医研)の共通基盤整備事業

1.福島と千葉の小学生親子サイエンスキャンプ事業

実施部署

放射線医学総合研究所放射線影響研究部​

概要

 この事業は、親子で一緒に放射線に関する基礎的な知識について実習等を通して学ぶと共に、福島と千葉の親子が地域を越えて交流を深めることを目的として、平成25年度から実施しています。平成29年度は8月3日(木曜日)~5日(土曜日)の3日間で実施し、福島県郡山市から8組、千葉市から8組、合計16組の親子の皆様に参加していただきました。キャンプでは、身のまわりにあるものの放射能の測定や霧箱の作製による放射線の飛跡観察などを自分の手で行ってもらい、放射線の基礎や医学利用について正しい理解を広げるきっかけにしていただくことができました。
 また、サイエンスキャンプで行った放射線教育活動の様子を、11月15日に福島県で開催された「放射線・防災教育フォーラム(福島県教育委員会主催)」で紹介させていただきました。

担当者からのお礼の言葉

 平成29年度も福島と千葉の親子での地域間交流を深めながら、放射線について学んでいただくことができました。参加した子供たちからは「昆布や芋がらなどの食べ物から放射線が出ていることを初めて知った」、「身の周りにたくさんの放射線があることにびっくりした」などの感想が聞かれ、実習を通して放射線の知識を学ぶ、というキャンプの目的を達成できた実感がわきました。また、保護者の方からは「原発事故があって悪いイメージしかなかったが、がん治療では放射線で人を助けることができることを知って良かった」、「ここで得た正しい知識を広めていきたい」など、このキャンプを出発点として、放射線の正しい知識が広がることが期待できる感想をいただきました。
 あらためまして、このような実のある活動を実施できていることに、深く感謝いたします。今後も、放射線に関する正しい理解の促進に向け、精一杯努めて参ります。

 

 

 

 

サイエンスキャンプの集合写真

2.中性子とX線を相補的に用いたタンパク質の構造・ダイナミクス研究

実施部署

高崎量子応用研究所東海量子ビーム応用研究センタープロジェクト「生体分子構造ダイナミクス研究」

概要

 体の中で働くタンパク質の構造と機能との関係を明らかにする研究にいただいた寄附金を活用させていただきました。その結果、プロジェクトで実施する放射光施設でのX線解析実験の機会や外部研究者との研究打ち合わせの機会を増やすことができ、今まで以上に活発な研究活動を行うことができました。また、「2017年度生命科学系学会合同年次大会」で研究成果の発表を行うなど、着実な対外活動にもつながりました。プロジェクト全体の紹介や研究業績は下記ホームページで紹介していますので、ぜひご覧ください。

研究紹介

担当者からのお礼の言葉

 中性子とX線を相補的に用いたタンパク質の構造・ダイナミクス研究へのご支援、ありがとうございました。放射光施設での高精度のX線回折データ収集や外部研究者との研究打ち合わせに役立てさせていただき、研究を大きく発展させることができました。

 今後も研究を推進し、医療・健康分野や環境・エネルギー分野へ貢献したく思っております。引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。


プロジェクトのメンバー

3.放射線医学総合研究所(放医研)の共通基盤整備事業

実施部署

 放射線医学総合研究所研究企画室

概要

 いただいたご寄附により、放医研の「国際オープンラボラトリー(IOL)」活動などを支援しました。
 IOLとは、若手・中堅の研究者が海外研究者との交流を通じて実施する、新しい研究シーズの探索、革新的な研究テーマの創出活動を支援するための活動です。寄附金はこの活動を行ううえで欠かせない、海外交流の旅費に使用いたしました。平成29年度は4グループが活動を実施し、海外研究者との相互交流、情報共有、交流を基にした外部資金への応募を行うなど、研究シーズ創出に向けた取組を行いました。
 平成30年度も引き続きIOLの活動を支援し、将来の研究の柱となるテーマやグローバルな人材を国際的規模で育てることができるよう、放医研一丸となって推進したいと考えております。

担当者からのお礼の言葉

 皆様からのご支援は放医研における事業遂行に大変役立っております。平成29年度も上記の通り、新しい研究シーズの探索、革新的な研究テーマの創出に向けた活動を推進することができました。これもひとえにご寄附の賜物であり、感謝申し上げます。今後とも一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
IOL各グループでの集合写真(左・中央)、活動におけるミーティングの様子(右)の画像1IOL各グループでの集合写真(左・中央)、活動におけるミーティングの様子(右)の画像2IOL各グループでの集合写真(左・中央)、活動におけるミーティングの様子(右)の画像3
IOL各グループでの集合写真(左・中央)、活動におけるミーティングの様子(右)


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