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2016年10月27日(木曜日)
第12回KPSIセミナーを開催
米国ブルックヘブン国立研究所 (BNL, USA) の岡本昌宏博士による第12回KPSIセミナーを開催いたしました。 講演タイトルは「Laser ion source at Brookhaven National Laboratory (ブルックヘブン国立研究所におけるレーザーイオン源) 」です。
最初に、BNLの立地場所 (ニューヨーク州ロングアイランド) の紹介に始まり、加速器用のイオン源の基本的事項、現在BNLにおいて使われている実際のレーザー駆動イオン源について、発表いただきました。特に、レーザーイオン源 (LION) は、原理・構造が単純なため長時間運転に適しており、アメリカ航空宇宙局 (NASA) が行っている宇宙線の被ばくの実験に必要なイオン (Li, C, O, Ca, Ti, Fe等) や素粒子・原子核物理実験で使用する相対論的重イオン衝突型加速器 (RHIC) に必要なAuイオンなど多種多様なイオン種を簡単な切り替えで供給できる特徴をもつことなどを説明していただきました。参加者は20名で、講演の後、活発な質疑が行われました。
岡村博士は近藤康太郎研究員が2009年-2012年にBNLに滞在していたときに、RF加速器やレーザーイオン源といった科学研究はもちろんのこと、アメリカの車社会で必須な車のメンテナンスのこと、食文化など、岡村博士が取り組んでいらっしゃる幅広い研究分野と同様、非常に多岐にわたることを教えて下さいました。