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量子応用光学研究部

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研究部の概要

 量子応用光学研究部では、量子技術(材料、生命)、医療技術、安全安心技術の発展に資する研究開発を行っています。高出力レーザーをベースに開発された極短パルスレーザーの技術を用いて、軟X線からテラヘルツに至る様々な波長領域への波長変換とレーザーに駆動された高エネルギーイオンビーム発生へと展開し、原子・分子・光学 (AMO: Atom, Molecule and Optics)に関わる基礎物理から液相、固相の物質研究まで幅広く取り扱い、理論研究・数値シミュレーションも行っています。
国の量子技術イノベーション拠点の1つである「量子技術基盤拠点」の一翼を担い、量子マテリアルの開発・利用に長けた高崎量子技術基盤研究所と連携して、レーザーの持つ超高速性、制御性の良さを活用した新しい量子機能の解明および創製を進め、また、量子生命科学研究所と連携し、光合成などの高効率なエネルギー伝達について、超高速計測技術を用いて量子コヒーレンスの観点から、その詳細を明らかにしていきます。
重粒子線がん治療に利用されている加速器の大幅な小型化を目指したレーザー駆動型イオン加速器の研究開発を進め、次世代重粒子線がん治療装置(量子メス)の実現を目指しています。また、レーザーを用いた医療診断装置の開発も行い、さらには、QSTで長年研究されてきた DNA放射線損傷についても、レーザーフィラメントやレーザー駆動重粒子線の持つ、時間的にも空間的にも局所的な特性を活かし、従来の放射線では調べることが出来なかったDNA損傷のメカニズムに迫っています。
高度成長期を経て築後50年以上経つ多くの社会インフラ、特にトンネルや橋梁などの検査・技術として、高強度レーザーを用いた打音検査法を開発しています。遠隔・デジタル化する検査手法として注目を集め、QST認定ベンチャー(株)フォトンラボと共同で社会実装に向けた高度化を進め、全国各地のインフラ施設でレーザー打音検査の実証試験を行っています。
当研究部では現在、下記の4プロジェクトが進行していますが、臨機応変なプロジェクト間の繋がり、さらにはQST内外の他のグループとの連携を重視しています。我々の持つレーザー技術およびそれらを用いた計測技術や数値シミュレーション技術は、QST外部の多くの皆様にも有効活用して頂きたいと考えておりますので、ご関心のある方は、ご遠慮無くご連絡頂ければ幸いです。

研究組織

量子応用光学研究部 | 部長:板倉 隆二

レーザー駆動イオン加速研究プロジェクト
 プロジェクトリーダー:近藤 公伯 researchmap ORCID

X線超微細加工技術研究プロジェクト
 プロジェクトリーダー:石野 雅彦 researchmap ORCID

超高速電子ダイナミクス研究プロジェクト
 プロジェクトリーダー:板倉 隆二 researchmap ORCID

照射細胞応答研究プロジェクト
 プロジェクトリーダー:鹿園 直哉 researchmap ORCID