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関西光科学研究所 | 第14回KPSIセミナー 共振器内高次高調波発生用リング型薄ディスク発振器の開発

掲載日:2019年1月23日更新
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関西光科学研究所 >> KPSIセミナー >> 共振器内高次高調波発生用リング型薄ディスク発振器の開発

 

セミナー

第14回KPSIセミナー

共振器内高次高調波発生用リング型薄ディスク発振器の開発

 

講演者 アマニレザ
(国立研究開発法人理化学研究所 光量子工学研究領域)
職位 研究員
場所 関西光科学研究所 ITBL棟 G201号室
日時 11月30日(水曜日)14時30分~
使用言語 英語
要旨 [PDFファイル/156KB]

共振器内高次高調波発生用リング型薄ディスク発振器の開発

アマニレザ
(国立研究開発法人理化学研究所 光量子工学研究領域)

概要

高次高調波発生の繰返し周波数は多くの場合、600kHz以下に限定されている。これは高調波発生用の高強度レーザー増幅器の繰返しが熱レンズ等の多数の課題により制限されているためである。一方、生体分子の観測、光電子分光やEUVリソグラフィ用のマスク欠陥検査に高次高調波を応用するには、数MHzの繰返しが必要とされている。現在、このような高調波光原の実現に最も近い技術は高平均出力モード同期発振器からのフェムト秒パルスをシード光として用いたエンハンスメント共振器の開発である。しかしながら、この方法の実現には高度な共振器安定化技術が必要とされる。

本講演では、MHz繰返し高調波光源を実現する新たな方法を提案し、そのために開発している励起光源について報告する。この方法は高出力モード同期発振器を用いた共振器内高次高調波発生である。カーレンズモード同期薄ディスクレーザー発振器の開発により、共振器内部の平均出力を1kW以上にすることは可能になってきた。これは10MHzの繰返し周波数で100μJ以上の共振器内パルスエネルギーに相当する。パルス幅はYb:YAGの利得帯域幅で制限され、数100fs程度になる。このような共振器に凹面鏡対を追加し、焦点の近くに希ガスを導入すれば、100nm以下の波長領域において高次高調波を発生できる。高次高調波を効率よく取り出すためには、基本波フェムト秒パルスが片回りする必要があり、開発する発振器には、リング型の構造が必要になる。

本研究では、Dausinger+Giesen社製の薄ディスクを利用し、既にリング型の共振器内部に68μJのパルスエネルギーを470fsのパルス幅で15.48MHzの繰返しで発生することができた。得られた出力パワーが58.3±0.26Wであった。より高いパルスエネルギーを発生するために、TRUMPF社製の薄ディスクを導入し、リング型の発振器を水冷定盤の上に構築した。その結果、現在のところ、共振器内部に80μJのパルスエネルギーが522 fsのパルス幅で13.08MHzの繰返しで得られている。また、出力パワーも73.6±0.43Wに上がった。共振器内部のパルスエネルギーが空気の高い非線形位相と分散補償に使用しているGTIレーザーミラーの品質で制限されている。次世代のGTIレーザーミラーの開発でこの課題を解決し、より高いパルスエネルギーが得られる見込みである。また、完成されたリング型の薄ディスク発振器を共振器内高次高調波発生に応用し、100nmの領域で高調波の取り出しも試みる予定である。

 

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