千葉市科学フェスタ2019(主催:千葉市科学フェスタ実行委員会)の記念講演として、千葉市科学館が10月5日(土曜日)に開催した「大人が楽しむ科学教室」で、放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部の永津弘太郎 研究統括が講演しました。
「核種製造マニアの研究者とながめる元素周期表~科学だけじゃない、歴史や国際情勢までも見えてくる?!~」をテーマに、古代の[火・水・土・空気]の4つをもとに世界が構成されているという考えや、中世の錬金術という思想的なものが、近代には物質的なものとしてとらえる化学へと変わり、1869年にドミトリー・メンデレーエフが元素に関する8つの周期性を発見して周期表ができた歴史をお話しました。また、現代科学における錬金の道具として加速器が発明されたことで新元素が製造できるようになり、核医学診断や放射線治療にも利用されていることなどを紹介しました。
参加者からは、歴史や医学での利用の話が分かりやすく楽しめたという感想や、「新しい元素を製造する際、研究者は使い方も考慮して作るべき」「現場の薬剤師などが核医学診断や放射線治療に使われる放射性薬剤について話を聞ける機会があると良い」といったご意見がありました。
ご来場いただき、誠にありがとうございました。
講演の様子