1月30日(土曜日)に開催された大人が楽しむ科学教室(主催:千葉市科学館)で、放射線医学総合研究所 放射線影響研究部の柿沼志津子部長が講演しました。
「トリチウム水について知っていますか:放射線の健康影響を正しく理解しよう」をテーマに、トリチウム水は水そのものなので汚染水から取り除くのは難しいことや、トリチウムは宇宙放射線が成層圏にある窒素や酸素と反応することで沢山、自然生成され、地表に降り注いでいることをお話しました。また、トリチウムによる健康影響に関しては、内部被ばくが心配されるが、体内には蓄積しないことや、トリチウムから放出されるβ線はエネルギーが小さく、飛ぶ距離(飛程)が極めて短いので、セシウムなどの他の放射性物質と比べて影響は小さいことも説明しました。
トリチウム水の問題に対する関心は高く、参加者から多数の質問が寄せられ、トリチウム水や放射線の健康影響について理解が深まった、といった感想をいただきました。
ご来場いただき、誠にありがとうございました。
講演の様子