第33回公開講座をオンラインで開催します。
本講座では、重粒子線がん治療、脳機能イメージング技術を活用した認知症の診断・予防・治療法の開発、被ばく医療への再生医療の応用および、再生医療のさらなる発展に貢献する最先端の量子イメージング技術に関する研究について紹介します。
多くのご参加をお待ちしております。
概要
テーマ: | 「量子技術で拓く新医療‐がん・認知症・再生医療研究の最前線」 |
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日時: | 2021年10月17日(日曜日)14時00分~16時30分 |
場所: | オンライン |
参加費: | 無料 |
申込: |
事前申込制 お申込みの受付は終了いたしました。 ※受付締切:10月14日(木曜日): ※オンラインでの接続方法は10月15日(金曜日)にメールにてご案内いたします |
ご注意: |
ご参加に際しまして:
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チラシ: | ![]() |
お問合せ: | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 研究企画部 研究推進グループ Tel:043-206-3193 E-mail:koukai@qst.go.jp |
プログラム
14時00分 | 開会挨拶 | |
14時05分から14時30分 |
講演1 がん治療の中の重粒子線治療 ‐これまでとこれから‐ |
若月 優(QST病院 治療診断部長) |
重粒子線治療は副作用が少なく、効果が強力なとても優れたがんの治療です。稲毛にあるQST病院(旧放医研病院)は、世界に先駆けて積み重ねてきたこれまでの実績をもとにこの治療を広く普及させるための研究開発を続けています。公開講座ではこの治療の適応となっている様々な疾患についてご説明するとともに、現在私たちが取り組んでいる研究課題や今後の展望についてもご紹介します。 | ||
14時40分から15時05分 |
講演2 機能性食品から医薬品まで -認知症の予防法と治療法の新展開- |
樋口 真人(量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部長) |
私たちの脳の中では、年を取るにつれてタンパク質の「ゴミ」が蓄積して、神経細胞の働きが鈍り、これが認知症の原因となることが分かってきました。私たちはこの「ゴミ」をポジトロン断層撮影(PET)という画像検査で捉えることに世界で初めて成功し、実用化を進めています。さらにこのPET検査を足がかりにして、より簡便で普及性が高い血液検査や「ゴミ」がたまっても障害を受けにくい脳の強化法の開発を行っています。また、「ゴミ」を減らしたり神経を保護したりする治療薬・機能食品では、ついに一部製品化に至りました。5年後には認知症の超早期検診や予防が実現することを目指す私たちの取り組みに、ぜひとも触れてみて下さい。 | ||
15時10分から15時20分 | 休憩 | |
15時20分から15時45分 |
講演3 放射線障害への再生医療の応用 -幹細胞を中心とした最新の研究について- |
西條 広人(放射線医学研究所 被ばく医療部 診療グループ 医長) |
放射線による身体の障害は原発や核燃料事業所の事故などに限らず、がんの放射線治療や心臓カテーテル治療などの医療行為でも発生します。私はこれまで放射線の皮膚障害に対する幹細胞治療について研究を行ってきました。実は幹細胞を用いた放射線障害の治療は、すでに国内外で行われています。放射線障害に対する幹細胞治療の最前線について紹介したいと思います。 | ||
15時55分から16時20分 |
講演4 再生医療に貢献する最先端量子イメージング診断技術 |
湯川 博(量子生命科学研究所 量子再生医工学研究グループリーダー) |
再生医療においては、iPS細胞などの幹細胞や再生細胞の細胞状態の違いが、治療効果に大きく影響することが懸念されています。そのため、私たちは量子技術を再生医工学に応用することで、細胞状態を生体外に加え、移植された生体内環境・組織・臓器においても計測・診断できる技術の開発に取り組んでいます。そして、生体内外での幹細胞や再生細胞の細胞状態の理解を深め、再生医学分野の更なる発展に貢献したいと考えています。本公開講座では、これらの最新の研究成果と量子生命研の全体概要も含め、ご紹介したいと思います。 | ||
16時30分 | 閉会挨拶 |