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量子技術基盤・量子生命拠点

国立大学法人東海国立大学機構との量子技術に関する連携協力協定を締結

掲載日:2025年10月27日更新
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署名式

2025年10月24日、量子技術基盤・量子生命拠点を構成する国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)高崎量子技術基盤研究所及び量子生命科学研究所並びに量子化学産業創出拠点を構成する国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学未来社会創造機構量子化学イノベーション研究所及び岐阜大学医学部附属量子医学イノベーションリサーチセンターの4者は、量子技術の研究開発および社会実装に向けた連携協力協定を締結しました。

本協定により、各機関の有する量子技術基盤、量子材料科学、量子生命科学の研究資源と知見を活かすことで、量子センシング・計測技術と量子マテリアルの融合による革新的な観察技術の開発や医療・産業分野への応用を加速させます。  

高崎量子技術基盤研究所では、ダイヤモンドNVセンターなどの量子マテリアルの創製、SiC半導体を用いた磁場センサの開発、量子ビーム技術による触媒性能向上など、量子センサや量子材料の基盤研究を進めています。また、量子生命科学研究所では、生体ナノ量子センサを用いた細胞内部の温度やpHのリアルタイム計測技術を開発し、がんや認知症などの早期診断に向けた研究を推進しています。 

名古屋大学の量子化学イノベーション研究所では、量子化学の視点から、量子センサによる生体計測、スピン状態や原子配列の制御による物質創成、量子コンピューターや量子医療応用に向けた技術開発を展開しています。岐阜大学の量子医学イノベーションリサーチセンターでは、超偏極MRI技術の医療応用を中心に、量子技術を用いた次世代医療診断技術の開発に取り組んでいます。 

今後は、高崎量子技術基盤研究所の量子マテリアル創製技術と名古屋大学の量子化学的物質制御技術を融合させた新規量子センサの開発、量子生命科学研究所の生体量子センシング技術や超偏極MRI技術と岐阜大学の臨床疾患モデルの組み合わせ、さらに動物病院への超偏極 MRI 技術の応用など 、各機関の強みを相互補完する共同研究を展開します。また、研究者の人材交流や研究設備の相互利用を通じて、量子技術の産業化を見据えた実用化研究の加速が期待されます。