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量研について

寄付のご報告と成果(令和3年度)

掲載日:2022年6月28日更新
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寄附のご報告

 量研(QST)では、皆様からご寄附いただいた寄附金等を「QST未来基金」の枠組みによって、管理・運用いたしております。
 令和3年度は37件15,945,295円の寄附金、及び1件の物品(QST病院展示用の写真)のご寄附を賜りました。皆様の温かいお気持ちに、あらためて厚く御礼申し上げます。
 
 令和4年4月以降にご寄附いただいた寄附金等につきましても、ご寄附の趣旨を十分尊重し、量研の研究開発事業に役立てるための準備を進めております。
引き続き、量研の活動にご理解、ご協力、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。


​基金による活動の成果

令和3年度(令和3年4月1日~令和4年3月31日)にQST未来基金で実施した23件の事業等のうち、3件についてその概要をご紹介いたします。

  1. ​​放射線基礎医学による放射線治療生物学研究及び放射線治療開発研究
  2. IFERC事業及びIFMIF/EVEDA事業並びにブランケット開発事業の推進
  3. 量子ビームによる触媒材料改質・創製

1.放射線基礎医学による放射線治療生物学研究及び放射線治療開発研究​

実施部署

量子生命・医学部門 量子医科学研究所 重粒子線治療研究部

概要

 放射線基礎医学を背景とした放射線治療に関する生物学研究、新規放射線治療の開発研究を行うことにより、重粒子線治療の治療効果の最大化や適応拡大また新たな放射線治療となり得る量子メス開発研究の推進を目的とする研究です。
 令和3年度は、重粒子線がん治療に関する医学・生物学研究のために必要な試薬等の研究材料を購入させて頂き、研究活動を着実に実施しています。

担当者からのお礼の言葉

  放射線治療生物学研究及び放射線治療開発研究へのご支援をいただき、ありがとうございました。我々は、重粒子線がん治療適応疾患を増やし、より多くの患者様に治療を受けていただけるように、重粒子線が生体にどのような反応を引き起こすかを調べ、その知見を基に、より良い重粒子線がん治療の開発を進めております。
 令和3年度は、重粒子線が我々の体の免疫反応を引き起こすかどうか、また新規分子標的薬との併用による細胞レベルの相乗効果など新たな知見を得ることができました。これらはご寄附の賜物であり感謝申し上げます。

           重粒子線と免疫反応                 

 

2.IFERC事業及びIFMIF/EVEDA事業並びにブランケット開発事業の推進 

実施部署

量子エネルギー部門 六ヶ所研究所

概要

 ​当部門六ヶ所研における事業活動推進のため、令和3年度はアウトリーチ活動の効果的な実施に資する観点により、核融合関連技術に係る機器として、プログラミングロボット及び磁界観察器の購入にご寄附を活用させていただきました。

担当者からのお礼の言葉

 日頃より、当部門の研究開発へのご支援ありがとうございます。ご寄附で購入しました備品を活用し、当部門の研究開発内容がよりわかりやすく、関心を持ってもらえるよう役立たせていただきます。今後とも、よろしくお願いします。
                           IFERC事業
                      ​プログラミングロボット(左)、磁界観察器(右)

3.量子ビームによる触媒材料改質・創製

実施部署

 量子ビーム科学部門 高崎量子応用研究所  先端機能材料研究部

概要

 イオンビーム、電子線等の量子ビームを利用したナノレベルの材料表面改質技術によって、燃料電池をはじめとした次世代発電デバイスの開発に貢献する材料研究、特に高性能な電極触媒の新規創製に取り組み、将来的な共同研究・実用化研究に向けたシーズの開発を行います。令和3年度は、種々の質量数、エネルギーを有するイオンビームの照射により、炭素粉体等へ欠陥構造を導入するための技術開発を進めました。寄付金は、主として、世界最先端の研究開発を進めるための情報収集に活用しました。

担当者からのお礼の言葉

 イオンビーム表面改質技術を利用した燃料電池向け電極触媒の創製に関する研究にご支援をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで、欠陥構造の最適導入による触媒性能の向上とそのメカニズム解明に成功するとともに、本成果がマスメディアや専門誌に取り上げられることで、実用化研究への新たな技術シーズの創出を加速できました。
         触媒材料改質創製
               新しい電極触媒の作製法(左)、触媒作製に使用するイオンビーム照射装置(右)​


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