Vol.50 レーザーでプラズマ!(2)
わくわくしちゃうねえ、光るんだってよ。
「カナちゃん、なか博士、これが温度計だよ。」
「えっ。どれどれ?わからないよ」
「目の前にあるよ。正確に言うと、ここにあるのは温度計の一部なのだけどね。」
「えー、これ!?」
「普通に使う温度計と大分違うでしょう。レーザーを増幅させたりするから、大掛かりなつくりなんだよ。ここが種火になって、ここで増幅して、それからここを通って」
「長い道のりがあるんだね!」
「それに何だか細かいものが色々あるみたい。この丸い窓はなあに?」
「これは鏡だよ。レーザーをはね返して増幅させるんだよ。」
「いっぱいあるってことは、いっぱい増幅させるんだね!」
「この管はなあに?」
「これは冷却用の水が通る管だよ。冷やしながら運転しないと、機械が数百度以上になって壊れてしまうんだ。」
「数百度!?すごくアツアツになるんだね!」
「最後はこのYAG(ヤグ)結晶の中を通して増幅させるんだよ」
「結晶?」
「イットリウム、アルミニウム、ガーネットでできている人工宝石なんだよ。」
「宝石!?色々すごいけど、この温度計は誰が作ったの?」
「私たちだよ。何しろ売っていないからね、自分たちで作るしかないんだよ。」
「売ってない そうだね。お店で見たことないよ!」
「カナちゃん、見たことがあったら逆に教えてほしいよ。」
さあいよいよビッカビカだよ。(次頁へ)