量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部の南本 敬史グループリーダーが、第36回塚原仲晃記念賞を受賞しました。同賞は生命科学の分野において独創的な研究を行っている研究者にブレインサイエンス財団から贈られる医学賞で、今回の受賞は「霊長類脳回路の可視化と操作による機能理解」に関する研究の功績が認められたものです。
南本グループリーダーらは、霊長類の生体脳で人工受容体を画像化する世界初の技術の確立に成功し(2016年プレスリリース)、人工受容体にピンポイントで作用する作動薬候補を見出しました(2020年プレスリリース)。これらの技術を活用して、高次脳機能である「作業記憶」と「意思決定」の2つの神経回路を霊長類の生体脳で可視化し、各神経回路上の人工受容体を作動薬で別々に操作することにより、2つの機能がそれぞれ別の神経経路で処理されていることを世界で初めて明らかにする(2021年プレスリリース)などの成果を発表してきました。
第45回日本神経科学会で予定されていた授賞式が中止となったため、量子生命・医学部門にて、量子医科学研究所の内堀 幸夫所長より受賞盾の授与を行いました。
第36回塚原仲晃記念賞を受賞した南本グループリーダー(右)と内堀所長(左)