次世代放射光施設の放射光設備設置状況
次世代放射光施設は、宮城県仙台市の東北⼤学⻘葉⼭新キャンパス内において、平成31年3月より整備が開始されました。また、令和3年12月には基本建屋の一部が完成するとともに、次世代放射光施設の中枢部である加速器の整備が現地で開始され、令和5年度からの施設運用開始を目指し放射光設備の設置が行われています。
過去のギャラリーはこちら 線型加速器 蓄積リング 共用ビームライン
1)加速器設備の設置状況
線型加速器棟
主加速部である高電場Cバンド加速ユニット(20ユニット)のRFコンデショニングが開始されました。また、同時に線型加速器棟内一部を放射線管理区域に指定し、入退管理も開始されました。線型加速器のRFコンディショニングは4月までの約2ヶ月間実施し、その後蓄積リングのRFコンディショニングに移行する計画です。
(令和5年2月17日)
線型加速器トンネル内へのビームダンプ設置作業が完了しました。
(令和4年10月31日)
蓄積リング棟
蓄積リングトンネル内部にて、周回する電子が失ったエネルギーを補充するための高周波加速空胴の設置が完了しました。また、登録検査機関による線型加速器及び蓄積リングの運転前検査が4/17に行われ、無事に合格致しました。今後は更に線型加速器運転時の検査(6月予定)、放射光ビームライン運転前検査(11月予定)及び蓄積リング運転時検査(来年3月)を経て施設の本格運用開始に備えます。
(令和5年4月17日)
昨年6月より整備を進めてきた、真空チェンバ等(電子ビームが内部を周回)の電磁石内への設置が完了しました。また、これに伴う16セル分の電磁石の半割復旧作業も終え、主要機器の整備が概ね完了しました。今後は電磁石の試験を実施し、5月からのRFコンデョニングに備えます。
(令和5年2月27日)
電子ビームへの大電力高周波供給経路である連続波クライストロン~加速空胴において、高周波の異常反射によるクライストロン破壊を防ぐためのサーキュレータ及び反射高周波を吸収するためのダミーロードの設置が完了しました。
(令和5年1月31日)
線型加速器より蓄積リングへ電子ビームを合流させるためのビームトランスポート部において、電磁石の設置作業が開始されました。
(令和4年12月19日) (令和4年12月7日)
2)共用ビームライン(3本)の設置状況
BL02U及びBL06Uにおいて、光学系機器内部へのミラーの設置が開始されました。また、BL13Uにおいても光学系機器の設置がほぼ完了しつつあります(以下写真)。
(令和5年7月13日)
BL06Uにおいてもミラーやエンドステーションの設置を除き、光学系機器の設置が概ね完了しました。BL06Uではナノ集光ARPES装置及びマイクロ集光ARPES装置の2系統のブランチ及びエンドステーションを整備し、極微小な領域の観測を可能とします。
(令和5年5月22日)
BL02Uの光学系機器はミラーの設置を残し概ね完了しました(左下写真)。BL06(右下写真)及びBL13Uの光学系機器についても計画通り進捗しています。
(令和5年4月17日)
BL06U、BL13Uにおいてもビームライン機器が実験ホールへ搬入されました。また、BL02Uでは光学ハッチ内に光学素子を格納する真空容器の設置が開始されました。
(令和5年1月31日)
共用ビームラインの光学系機器が実験ホールへ搬入されました。1月末より機器の設置が開始される計画です。
(令和5年1月19日)
蓄積リングトンネル内においてBL06U用の挿入光源の搬入が完了し、据付け作業が開始されました。
(令和4年12月19日)
3)基本建屋の整備状況
現地の造成工事及び建物建設工事は民間・地域のパートナーが担当し、放射光施設の加速器設置は量子科学技術研究開発機構が担当しています。