次世代放射光施設の放射光設備設置状況
次世代放射光施設は、宮城県仙台市の東北⼤学⻘葉⼭新キャンパス内において、平成31年3月より整備が開始されました。また、令和3年12月には基本建屋の一部が完成するとともに、次世代放射光施設の中枢部である加速器の整備が現地で開始され、令和5年度からの施設運用開始を目指し放射光設備の設置が行われています。
共用ビームライン(3本)の設置状況
登録検査機関による運用開始前の最後の施設検査が、3月15日に実施されました。また、施設検査前の自主検査により、全てのビームラインに不備が無いことをあらかじめ確認しました。このため、3月18日付で無事に合格証を取得し、令和6年4月からの運用開始のための大きな課題をクリアすることができました。
(令和6年3月18日)
令和5年4月からの電子ビームの調整は、線型加速器及び円型加速器を格納するトンネル内部で行われてきましたが、今後はその外周側のビームラインで実施することとなります。その前準備として、原子力規制委員会の登録機関による検査が行われ、ビームラインの光学ハッチ・実験ハッチの放射線遮蔽やインターロック等が申請通りに整備されており、問題が無いことが確認されました。更に今後、令和6年3月の放射線漏洩検査(最終検査)を実施し、施設運用開始に備えます。
(令和5年11月29日)
物質の性質や機能などを明らかにするための実験装置の搬入や整備が、BL02U及びBL06Uエンドステーションにおいて開始されました。放射光を用いた最終調整開始までもう少しです(下左写真:RIXS、下右写真:NanoARPES)。
(令和5年10月20日)
BL02U及びBL06Uにおいて、光学系機器内部へのミラーの設置が開始されました。また、BL13Uにおいても光学系機器の設置がほぼ完了しつつあります(以下写真)。
(令和5年7月13日)
BL06Uにおいてもミラーやエンドステーションの設置を除き、光学系機器の設置が概ね完了しました。BL06Uではナノ集光ARPES装置及びマイクロ集光ARPES装置の2系統のブランチ及びエンドステーションを整備し、極微小な領域の観測を可能とします。
(令和5年5月22日)
BL02Uの光学系機器はミラーの設置を残し概ね完了しました(左下写真)。BL06(右下写真)及びBL13Uの光学系機器についても計画通り進捗しています。
(令和5年4月17日)
BL06U、BL13Uにおいてもビームライン機器が実験ホールへ搬入されました。また、BL02Uでは光学ハッチ内に光学素子を格納する真空容器の設置が開始されました。
(令和5年1月31日)
共用ビームラインの光学系機器が実験ホールへ搬入されました。1月末より機器の設置が開始される計画です。
(令和5年1月19日)
蓄積リングトンネル内においてBL06U用の挿入光源の搬入が完了し、据付け作業が開始されました。
(令和4年12月19日)
基本建屋の整備(令和5年3月竣工)
現地の造成工事及び建物建設工事は民間・地域のパートナーが担当し、放射光施設の加速器設置は量子科学技術研究開発機構が担当しています。