MRI の感度は核スピンの向きの揃い具合を表す偏極率に比例します。これを1万倍以上高める超偏極技術は、投与した分子プローブの代謝イメージングを可能にし、抗がん剤治療の効果判定等の診断技術としてその応用が期待されています。従来法ではコストのかかる極低温条件が用いられていますが、私たちのチームで開発する室温超偏極は、ペンタセン等に誘起される光励起三重項状態が量子力学的な過程により磁場強度・温度に依存せずに高偏極率をもたらすことを利用した国内発の技術です。本技術開発により低コスト・省スペース化を実現し、その普及を目指しています。また、分子設計や量子符号の技術を駆使して長寿命かつ低毒性の新しい分子プローブの開発と、これによる新たな診断手法の実現を目指しています。
チームリーダー 高草木 洋一
メンバー
高草木洋一 チームリーダー
三枝 公美子 主幹研究員
高堂 裕平 主幹研究員
根来 誠 主幹研究員
趙 治磊 主任研究員
小野 麻衣子 研究員
小林 竜馬 主任技術員
齋藤 圭太 主任技術員
中尾 素直 主任技術員
小畠 隆行 併任 (量医研 分イメ部 次長)
河野 玲奈 学振特別研究員
浦 朋人 受入研究員
金子 大智 連携大学院生 (千葉大院 D1)
連携大学院生 (千葉大院 M2)
松井 奈央 派遣職員
山本 絵理 派遣職員
小池 歩 派遣職員
志牟田 宜子 派遣職員
三宅 優子 派遣職員
山内 千嘉良 派遣職員
尾澤 芳和 派遣職員
最近の成果
- Inukai M., Sato S., Miyanishi K., Negoro M. et al. J Am Chem Soc 2024
- Miyanishi K., Negoro M.. et al. J Phys Chem Lett 2023
- Sato H., Negoro M. Inukai M.. et al. J Phys Chem Lett 2023
- Kagawa A., Kitagawa M., Negoro M. et al. J Magn Reson 2023
- Takakusagi Y., Kobayashi R. Saito K. et al. Metabolites 2023
- Ura T., Hirano Y., Tamada T., Takakusagi Y. et al. Sci Rep 2023
- Saito Y., Yatabe H., Tamura I et al. Sci Adv 2022
- Kondo Y., Nonaka H., Takakusagi Y., Sando S. Angew Chem Int Ed Engl (Review) 2021