核融合エネルギー研究開発部門・六ヶ所核融合研究所・増殖機能材料開発グループの星野毅上席研究員は、核融合炉の燃料製造に必須なリチウムを、海水から効率的に分離回収するだけでなく、得られたリチウム回収液とCO2ガスとの反応を利用した、安価で高純度な炭酸リチウムの新たな製造プロセスに関する提案が評価され、5月27日(金曜日)、公益社団法人新化学技術推進協会にて、第5回新化学技術研究奨励賞(受賞件名:排CO2利用による革新的リチウム資源回収プロセス研究)を受賞しました。
新化学技術推進協会は、大手民間企業91社の正会員と、研究機関や学会等34団体の特別会員で構成され、産学官交流連携活動を推進しています。星野上席研究員が発案した海水からのリチウム資源回収法は、核融合炉だけでなく、リチウムイオン電池の原料である高純度炭酸リチウムを、火力発電所等の排CO2ガスを利用して大量製造できる可能性を有しており、日本の産業発展に必須なリチウム資源と低炭素社会の両者が得られる研究として、非常に高い関心が得られました。
今後は、産学官の連携を強化し、世界から注目される日本独自の技術としての発展に努めます。
第5回新化学技術研究奨励賞を
受賞した星野毅上席研究員