高崎量子応用研究所ご挨拶
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)が平成28年4月1日に発足し、高崎量子応用研究所は、その前身である日本原子力研究所高崎研究所及び日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所を含めて約60年にわたり放射線/量子ビーム利用の研究開発基盤を強化し、量子ビーム応用研究を推進する中核拠点として活動しています。
QSTとなって、世界最先端のイオン照射研究施設、電子線照射施設、ガンマ線照射施設等を活用し、荷電粒子、ガンマ線、中性子等の量子ビームの発生・制御及びこれらを用いた高精度な加工や観察等の技術開発を推進しています。これら量子ビームの優れた機能を総合的に利用して、国連における持続可能な開発目標(SDGs)の提言や我が国の未来社会像であるSociety5.0の実現に向けて、超スマート社会の基盤となる量子センサ、スピントロニクスデバイスなどに資する量子機能材料や脱炭素・循環型社会に貢献する次世代電池などのエネルギー・環境材料、及び、がん治療や創薬、スマート農業など医学・農学・バイオ分野における量子ビーム・RI技術の創出に挑戦しています。
これにより先進的な量子ビーム技術や革新的な研究成果を創出し、それらの広範な発信・普及を通して、各分野における本質的な課題の解決や科学技術イノベーションの創出に結び付け、我が国の科学技術・学術の発展、産業の振興等に貢献することを目指しています。ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
令和4年4月1日
高崎量子応用研究所長
前川 康成