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高崎量子技術基盤研究所

所長ごあいさつ

掲載日:2024年4月3日更新
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所長ごあいさつ

前川所長ご挨拶

 量子科学技術研究開発機構(QST)高崎量子応用研究所は、2024年4月から、高崎量子技術基盤研究所に名称を変更いたしました。前身である日本原子力研究所及び日本原子力研究開発機構であった期間を含めて60年以上にわたり、世界最先端のイオン照射研究施設、電子線照射施設、ガンマ線照射施設等の研究開発基盤を強化し、荷電粒子、ガンマ線等の量子ビームの発生・制御及びこれらを用いた高精度な加工や観察等の量子ビーム科学研究を推進する中核拠点として活動してまいりました。今回、次世代量子デバイスの研究・開発から量子ビームによる創製・計測技術まで幅広い分野を含む量子技術の基礎基盤研究を表す「量子技術基盤研究」を強力に推進する方針を明確にするため、上記の通り名称を変更いたしました。

 QST発足後は、量子ビーム科学の強みを活かし、量子センシングや量子コンピュータの実現に貢献する量子機能材料創製など、量子技術の基盤研究を強力に推進しています。また、国の量子技術イノベーション拠点の一つである量子技術基盤拠点として、産学官協創により研究開発を加速するとともに、高度な量子機能を発揮する量子マテリアルの安定供給や企業研究者の育成などに取り組み、量子技術等の産業応用・社会実装を推進しています。更に、QSTの大型施設群の強みを活かし新たな研究領域を開拓するため、カーボンニュートラル・水素社会に資する次世代蓄電池などのエネルギー・環境材料の創製、健康長寿社会やバイオエコノミーの実現に資するバイオ材料・デバイスの開発、放射性同位体(RI)を利用した医療・農業応用にも取り組んでいます。

 これにより国際連合における持続可能な開発目標(SDGs)や我が国の未来社会像であるSociety5.0の実現に向けて、先進的な量子技術や量子ビーム科学分野においてイノベーションの創出に結び付け、科学技術・学術の発展、産業の振興等に貢献することを目指しています。ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

高崎量子技術基盤研究所長
前川 康成
(研究者情報:ResearchMap