開催案内
高崎量子応用研究所では、高崎研オープンセミナー(リサーチ)を下記の日程で開催いたしますので、是非ご参加いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。
1.日 時: 令和5年9月19日(火) 11時00分~12時00分
2.テーマ: 「放射光イメージング技術とその応用」
3.場 所: 現地会場及びオンライン(Microsoft Teamsウェビナー)のハイブリッド開催
現地会場:高崎市綿貫町1233 高崎量子応用研究所 総合管理棟3階 多目的ホール
4.その他: 講演内容の録画、録音、スクリーンショット等は禁止とさせていただきます。
5.開催趣旨:
1) 「放射光X線イメージング入門」
量子科学技術研究開発機構量子技術基盤研究部門
関西光量子科学研究所放射光科学研究センター 上野 哲朗 主幹研究員
放射光X線は高輝度かつエネルギー(波長)可変、また直線偏光や円偏光などの偏光特性を利用可能といった特長があり、物質・材料解析のプローブとして用いられている。放射光X線によるイメージング手法として、透過型X線顕微鏡、走査型透過X線顕微鏡、タイコグラフィ、トモグラフィーなど様々な手法が確立しており、目的に応じて使い分けられる。放射光のエネルギー可変性によって、特定の元素を狙い撃ちしたイメージングや、電子状態の情報を含むX線スペクトルの測定が可能である。また偏光性を利用して永久磁石材料の磁区構造の可視化や、炭素繊維強化プラスチック中の分子配向の解析など実用材料の研究が行われている。本セミナーでは放射光X線イメージングの概要と様々な材料系への適用事例について紹介する。
2)「先端軟X線光源を利用した細胞イメージング技術の開発とその応用」
東京大学物性研究所 木村 隆志 准教授
我々の体を構成する細胞は、μmサイズの核からnmサイズの分子に至るまでの、幅広い階層を持つ構造の複雑な相互作用によって成り立っている。軟X線は波長がおよそ数nmの電磁波であり、細胞の大部分を構成する炭素・窒素・酸素などの元素の吸収端をその波長域に有している。そのため、軟X線を利用したイメージングと分光分析を組み合わせた顕微技術は、細胞内の元素や化学状態を生体分子のサイズに匹敵する空間分解能で観察するポテンシャルを有している。
従来の軟X線顕微イメージングの分解能と感度は、結像光学系の精度の問題から、入射波長と比較して大きく悪化したものとなっていた。タイコグラフィは2010年代以降に急速に研究が進展しているレンズレスイメージング手法で、結像光学系の役割を計算機に担わせることで、軟X線で10 nm以下の高い分解能が報告されている。本発表では、SPring-8やSACLAなどの先端X線光源を利用したタイコグラフィを中心とした顕微イメージング技術の開発や、その細胞イメージングへの応用について紹介する。
参加申し込み
(1)現地会場でご参加の方
「所属」「氏名」を添えて、以下のメールアドレスまでご連絡をお願いいたします。
連絡先: taka-soumu@qst.go.jp (オープンセミナー事務局宛て)
〆 切: 9月14日(木)午前11時まで
(2)オンラインでご参加の方
以下から参加登録をお願いいたします。なお、録音・録画はご遠慮いただいております。
○登録用URL
https://events.teams.microsoft.com/event/cc11fedc-e006-47bc-b1cc-e01a330dcde8@6ca85328-a490-4ba0-8df9-d0b978df06cd
○登録用QRコード
お問い合わせ
高崎研オープンセミナー事務局
TEL: 027-346-9232
E-MAIL: taka-soumu@qst.go.jp
Web : https://www.qst.go.jp/site/taka/openseminar661.html