原子力災害医療研修とは
原子力災害医療研修は、原子力災害対策指針で定められた原子力災害医療の実施体制のもと、原子力災害対策重点区域内の道府県（以下、立地道府県等）の原⼦⼒災害医療、被ばく医療に関連する業務を行う方を対象とした研修となります。
原子力災害医療研修受講資格について
立地道府県等の原子力災害拠点病院、原子力災害医療協力機関及び高度被ばく医療支援センター、原子力災害医療・総合支援センターにおいて原⼦⼒災害医療、被ばく医療に関連する業務を行う職員が主な受講対象者となります。
原子力災害医療研修体系では、基礎、専門、高度専門へとステップアップして受講します。研修体系図の矢印の元の研修の受講修了が矢印の先の研修の受講資格となります。
・原⼦⼒災害医療基礎研修を受講する者は、原⼦⼒災害医療、被ばく医療に関連する業務等をおこなう者であること。
・専⾨研修のうち、原⼦⼒災害医療中核⼈材研修を受講する者は、原⼦⼒災害医療基礎研修の受講修了者であること。
・専⾨研修のうち、原子力災害医療派遣チーム研修を受講する者は、原⼦⼒災害医療中核人材研修の受講修了者であること。
・甲状腺簡易測定研修を受講する者は、原子力災害医療中核人材研修もしくは原子力災害医療基礎研修の受講修了者であること。
参考リンク：被ばく医療研修認定委員会HP（委員会の設置や運用の取決めと細則を参照）
原子力災害医療研修修了者の認定期間について
被ばく医療は非常に稀な事象であり、日常の業務で実践することはないことから、知識や技能を再確認、再取得することが望ましいと考えられます。そのため原子力災害医療研修修了者には認定期間があります。
修了証の有効期限は修了⽇の３年後の年度末とし、修了証の有効期限内に、同一研修コースの研修を再受講することにより修了証を3年間更新することができます。すなわち、再受講した研修の修了証有効期限（修了日から3年後の年度末）が、その研修コースの資格有効期限となります。
※中核人材研修については、修了証の有効期限内に中核人材研修を再受講することにより、保有している修了証の有効期限が満了する翌年度から3年後の年度末が資格有効期限となることが決まっています（運用開始時期未定）。詳しくは「新体系における中核人材研修修了者の今後の技能維持の方法について（令和５年１月６日）」をご参照ください。
＜2021年度（令和３年度）以降の新研修体系におけるステップアップ受講例＞
原子力災害医療研修修了者の認定期間の特例
それらの中核⼈材研修および派遣チーム研修（いずれも相当の研修を含む）の修了証については、令和３年度から令和５年度までの基礎研修受講により、認定期間を基礎研修の修了⽇の３年後の年度末まで延長します。詳細は「旧体系研修修了者の資格有効期限の延長について（令和４年１０月４日）」をご参照ください。
＜2014年度（平成26年度）～2020年度（令和2年度）までの基礎研修受講修了の資格有効期限＞
＜2014年度（平成26年度）～2020年度（令和2年度）までの中核人材研修受講修了の資格有効期限＞
＜2014年度（平成26年度）～2020年度（令和2年度）までの派遣チーム研修受講修了の資格有効期限＞
※2014年度（平成26年度）～2020年度（令和2年度）までの基礎研修、中核人材研修、派遣チーム研修については以下のリンクを参照ください。
参考リンク：被ばく医療研修認定委員会HP（委員会の設置や運用の取決めと細則を参照）
【立地道府県等の方へ】原子力災害医療基礎研修の実施について
わが国の原子力災害医療体制では、原子力災害医療研修の実施は立地道府県等が実施主体となっています。
（「原子力災害対策指針 第2（７）（(4)）立地道府県等」 参照）
基礎研修の実施に際しては、以下内容をご確認いただいた上で適正に実施いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
〇申請書
〇令和5年度認定審査スケジュール [PDFファイル／77KB]
〇被ばく医療研修管理システム（被ばく医療研修管理者用サイト）
連携会議・研修部会での決定事項
研修部会は、高度被ばく医療支援センター連携会議（以下、連携会議）の部会の１つとして令和４年度に新たに設置されました。
本部会は、原子力災害医療研修の在り方を討議し、見直しを要する事項について意見をまとめ、連携会議等に上申することで原子力災害医療研修の発展に寄与することをその目的としています。
連携会議・研修部会での決定事項につきましては、以下に随時掲載いたします。
・基礎研修及び専門研修の講師資格について（注意喚起） [PDFファイル／416KB]※再周知
・原子力災害医療基礎研修 標準テキスト 再改訂のお知らせ（令和6年1月19日） [PDFファイル／221KB]
・標準テキスト(基礎研修・中核人材研修・派遣チーム研修)改訂のお知らせ（令和5年11月20日） [PDFファイル／209KB]
・旧体系派遣チーム研修修了資格の扱い・資格更新方法について（令和5年7月31日） [PDFファイル／526KB]
・研修部会HPの開設について（令和5年7月31日） [PDFファイル／200KB]
・令和４年度全国原子力災害医療連携推進協議会資料_原子力災害医療研修の現状と課題について（令和５年２月１０日） [PDFファイル／1.01MB]
・新体系における中核人材研修修了者の今後の技能維持の方法について（令和5年1月6日） [PDFファイル／296KB]
・新体系における研修コースの更新について（令和5年1月6日） [PDFファイル／370KB]
・原子力災害時における避難退域時検査及び簡易除染マニュアル制定に伴う基礎研修標準テキスト「避難退域時検査」改訂資料の送付とお知らせ（令和5年1月6日） [PDFファイル／430KB]
よくある質問（Q＆A）
Q1. 新研修体系の資格更新の考え方は、全ての研修に該当するのか。
Q2. 新研修体系の中核人材研修修了者が中核人材研修の資格を更新するにはどうすればよいか。
Q3. 新研修体系の派遣チーム研修修了者が派遣チーム研修の資格を更新するにはどうすればよいか。
Q4. 中核人材研修の資格有効期間の考え方について、令和３年度に研修を受講し、令和４年度に再度同研修を受講した場合には、資格の有効期限は令和９年度末までとなるのか。
Q5. 中核人材研修以外の研修コースの資格有効期間の考え方について、令和３年度に研修を受講し、令和４年度に再度同じ研修を受講した場合には、資格の有効期限は令和7年度末までとなるのか。
Q6.過去に受講した研修が、新研修体系の研修相当であるか知りたい。
Q7.旧研修体系の中核人材研修（または派遣チーム研修）を修了したが、新研修体系のどの研修を受講したらよいか。
Q10. 旧研修体系の基礎研修受講者は、上位研修である新体系の中核人材、派遣チーム研修を新体系の基礎研修を受講せずとも受講できるのか。
Q11. 旧研修体系の中核人材研修・派遣チーム研修の有効期限が切れたあとに基礎研修を受けても、有効期限は延長されないということでよいか。
Q12. 旧研修体系の中核人材研修修了者が新研修体系の派遣チーム研修を修了した場合、新研修体系の高度専門被ばく医療研修の受講資格を有するとの認識でよいか。
Q1. 新研修体系の資格更新の考え方は、全ての研修に該当するのか。
（回答）
全ての研修コースに該当いたします。修了証書の有効期限は修了⽇の３年後の年度末とし、修了証書の有効期間内に、同一研修コースの研修を再受講することにより修了証書を3年間更新することができます。すなわち、再受講した研修の修了証有効期限（修了日から3年後の年度末）が、その研修コースの資格有効期限となります。
※中核人材研修については、修了証の有効期限内に中核人材研修を再受講することにより、保有している修了証の有効期限が満了する翌年度から3年後の年度末が資格有効期限となることが決まっています（運用開始時期未定）。詳しくは「新体系における中核人材研修修了者の今後の技能維持の方法について（令和５年１月６日）」をご参照ください。
Q2. 新研修体系の中核人材研修修了者が中核人材研修の資格を更新するにはどうすればよいか。
（回答）
中核人材研修修了証有効期限内であれば、基礎研修の受講は必要なく、中核人材研修を再受講いただくことにより資格更新が可能となります。
Q3. 新研修体系の派遣チーム研修修了者が派遣チーム研修の資格を更新するにはどうすればよいか。
（回答）
派遣チーム研修修了証有効期限内であれば、基礎研修及び中核人材研修の受講は必要なく、派遣チーム研修を再受講いただくことにより資格更新が可能となります。
Q4. 中核人材研修の資格有効期間の考え方について、令和３年度に研修を受講し、令和４年度に再度同研修を受講した場合には、資格の有効期限は令和９年度末までとなるのか。
（回答）
現在の規定ですと、令和４年度に再受講した研修の修了証有効期限である令和７年度末が中核人材研修の資格有効期限となります。ただ、令和３年度以降の中核人材研修修了者については、修了証の有効期限内に中核人材研修を再受講することにより、保有している修了証の有効期限が満了する翌年度から3年後の年度末が資格有効期限となることが決まっていますので（適用開始時期は未定）、本方針が規程に反映された際には、令和９年度末が中核人材研修の資格有効期限となります。詳しくは「新体系における中核人材研修修了者の今後の技能維持の方法について」（令和５年１月６日）をご参照ください。
Q5. 中核人材研修以外の研修コースの資格有効期間の考え方について、令和３年度に研修を受講し、令和４年度に再度同じ研修を受講した場合には、資格の有効期限は令和7年度末までとなるのか。
（回答）
そのとおりとなります。中核人材研修以外の研修コースにつきましては、再受講した研修の資格有効期限（修了日から3年後の年度末）がその研修コースの資格有効期限となります。
Q6.過去に受講した研修が、新研修体系の研修相当であるか知りたい。
（回答）
旧研修体系（平成26年度～令和2年度）におけるどの研修が、新研修体系（令和3年度以降）の基礎研修、中核人材研修、派遣チーム研修相当であるかについては、過去研修リスト [Excelファイル／50KB]をご参照ください。
Q7.旧研修体系の中核人材研修（または派遣チーム研修）を修了したが、新研修体系のどの研修を受講したらよいか。
（回答）
旧研修体系の中核人材研修を修了した方は新研修体系の原子力災害医療派遣チーム研修、ホールボディカウンター研修、甲状腺簡易測定研修、講師養成研修を受講できます。旧研修体系の派遣チーム研修を修了した方は新研修体系の高度専門被ばく医療研修と講師養成研修を受講できます。
旧研修体系（平成26年度～令和2年度）におけるどの研修が、新研修体系（令和3年度以降）の基礎研修、中核人材研修、派遣チーム研修相当であるかについては、以下となります。詳しくは過去研修リスト [Excelファイル／50KB]をご参照ください。
| 新研修体系の研修 （2021年度以降に開催の研修） |
旧研修体系の研修 （2014～2020年度に開催の研修） |
|
|---|---|---|
| 基礎 | 原子力災害医療基礎研修 | 過去研修リスト [Excelファイル／50KB]参照 ※基礎研修は名称がそれぞれ異なっていますのでリスト一覧からご確認ください。 |
| 専門 | 原子力災害医療中核人材研修 | 原子力災害医療中核人材研修（平成26年度～令和2年度） NIRS被ばく医療セミナー（第11回～第18回） 原子力災害医療総括担当者コース |
| 原子力災害医療派遣チーム研修 | 原子力災害医療派遣チームコース（平成26年度） 原子力災害医療派遣チーム研修（平成27年度～令和2年度） |
|
| 甲状腺簡易測定研修 | 甲状腺簡易計測（測定）研修（平成28年度～令和2年度） | |
| ホールボディカウンター研修 | ホールボディカウンター（WBC）研修（平成27年度～令和2年度） | |
| 染色体分析研修 | 染色体分析研修（令和2年度） | |
| 高度専門 | 高度専門被ばく医療研修 | 高度専門被ばく医療研修（令和1～2年度） |
| 体外計測研修 | 体外計測研修（令和2年度） | |
| バイオアッセイ研修 | バイオアッセイ研修（令和2年度） |
旧研修体系の研修を受講している場合も新研修体系の研修をステップアップして受講できますが、旧研修体系の研修と相当の新研修体系の研修を受講することはできません。
（例１ 旧研修体系の基礎研修を受講している場合）
（例２ 旧研修体系の中核人材研修を受講している場合）
（例３ 旧研修体系の派遣チーム研修を受講している場合）
旧研修体系研修の修了証の有効は令和5年度末までとなります。ただし、「原子力災害医療研修修了者の認定期間の特例」により、旧研修体系の中核人材研修、派遣チーム研修修了者が令和5年度末までに原子力災害医療基礎研修を受講することにより認定期間が原子力災害医療基礎研修の修了⽇の３年後の年度末まで延長されます。
Q8. 令和２年度までに旧研修体系の中核人材研修及び派遣チーム研修を修了した者（新体系研修は未受講）は、令和５年度に基礎研修を受講すれば旧研修体系の中核人材研修及び派遣チーム研修の認定期間が令和８年度まで延長されるのか。
（回答）
そのとおりとなります。旧研修体系の基礎研修、中核人材研修及び派遣チーム研修を修了された方が令和５年度に基礎研修を受講いたしますと、旧研修体系の中核人材研修及び派遣チーム研修の認定期間が令和８年度末まで延長されます。
なお、令和3年度または令和4年度に基礎研修を修了済みの方については、それぞれ令和6年度または令和7年度まで中核人材研修及び派遣チーム研修の認定期間が延長されます。
Q9. 旧研修体系の中核人材研修および派遣チーム研修修了者が新研修体系研修のどの研修も受講していない場合は、令和５年度に基礎研修を受講すると令和８年度末まで、中核人材研修および派遣チーム研修の修了期限が延長され、さらに令和８年度中に中核人材研修および派遣チーム研修を受講すると令和11年度末までは、中核人材研修および派遣チーム研修の資格が維持できるということでよいか。
（回答）
そのとおりとなります。旧研修体系の中核人材研修および派遣チーム研修修了者が新研修体系研修下で何も受講されていない場合は、令和5年度に基礎研修を受講すると、令和8年度末まで中核人材研修、派遣チーム研修の修了資格有効期限が延長されます。またその後の資格維持の方法については、以下のとおりとなります。
・令和8年度中に中核人材研修を受講すると、令和11年度末まで中核人材研修の修了資格が維持されます。
・令和8年度中に中核人材研修及び派遣チーム研修を受講すると、令和11年度末まで中核人材研修及び派遣チーム研修の修了資格が維持されます。
Q10. 旧研修体系の基礎研修受講者は、上位研修である新体系の中核人材、派遣チーム研修を新体系の基礎研修を受講せずとも受講できるのか。
そのとおりとなります。新研修体系の基礎研修を受講することなく新研修体系の中核人材研修⇒派遣チーム研修の順に受講できます。ただし、旧研修体系の基礎研修修了資格は令和5年度末(R6.3.31)をもちまして失効いたしますので、ご注意ください。失効してしまった場合は、新研修体系のステップアップ方式に基づき、基礎研修⇒中核人材研修⇒派遣チーム研修の順に受講していく必要が生じます。
Q11. 旧研修体系の中核人材研修・派遣チーム研修の有効期限が切れたあとに基礎研修を受けても、有効期限は延長されないということでよいか。
（回答）
そのとおりとなります。旧研修体系の中核人材研修・派遣チーム研修の有効期限は「一律令和5年度末」までとなっております。令和５年度末を過ぎた後、令和６年度に新研修体系の基礎研修を受けても、延長の適用は受けられないこととなります。
Q12. 旧研修体系の中核人材研修修了者が新研修体系の派遣チーム研修を修了した場合、新研修体系の高度専門被ばく医療研修の受講資格を有するとの認識でよいか。
（回答）
そのとおりとなります。旧研修体系の中核人材研修修了者は、新研修体系の派遣チーム研修、WBC研修、甲状腺簡易測定研修を受講可能です。また、新研修体系の派遣チーム研修を修了すれば、新研修体系の高度専門被ばく医療研修の受講資格を有することになります。
問い合わせ窓口：koudo_kikaku@qst.go.jp
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