放射線影響予防研究部とは
放射線を安全に安心して利用するためには、科学的な根拠に基づいた放射線取り扱いの規制や管理が重要です。そして科学的な根拠を得るためには、どれほどの放射線がどれほどの影響をおよぼすのか定量的に評価し、その仕組みを解明する必要があります。このような研究の重要性は、2011年の福島原発事故を受けて再認識されています。
私たちの研究室では、これまでに放射線の様々な生体影響についてマウスやラットを用いて研究し、学術論文として科学的な情報を創出・発信してきました。最近では低線量の被ばくや、子どもと大人の違い、生活習慣の違いなどに着目し、放射線ががんなどの病気のリスクをどのくらい高めるのか、さらにはその予防の可能性も研究しています。今後はこれまでの動物実験等の成果をさらに発展させ、放射線が病気のリスクを高める仕組みを、ゲノム、幹細胞、量子技術などの最新の科学技術を用いて明らかにしていくとともに、これらの知見を疫学調査で得られている知見と統合し、より信頼性の高いリスク評価に役立てていきます。
部長 今岡 達彦
<組織構成>※()内はグループリーダー
・バイオマーカー研究グループ(今岡 達彦)
・アーカイブ利用・リスクモデル研究グループ(森岡 孝満)
・老化・炎症研究グループ(飯塚 大輔)
・遺伝的感受性研究グループ(王 冰)
上記以外にも、放射線影響予防研究部のより詳しい研究成果についてはこちらよりご覧になれます。