量子医科学研究所 脳機能イメージング研究センターの南本 敬史 次長が、2025年10月14日から17日にマドリードのアカデミー本部で開催されたカハール・ウィーク2025で基調講演を行いました。カハール・ウィークは、中枢神経系がニューロンという独立した細胞により成り立っているという「ニューロン説」を提唱した研究により1906年にノーベル生理学・医学賞を受賞したスペインの解剖学者、サンティアゴ・ラモン・イ・カハール博士を讃えてスペイン王立医学アカデミーが毎年開催しているものです。
南本次長は、化学遺伝学技術の霊長類への応用における世界的な先駆者として同アカデミーから招聘を受けました。講演では、「作業記憶」と「意思決定」の高次脳機能が、別々の神経回路で処理されていることを明らかにした研究をはじめ、技術開発と応用研究の成果について紹介しました。
【受賞のことば】
王立医学アカデミーは18世紀に設立され、会員はスペイン医学界の各分野のトップが集う長い歴史と高い格式がある学会です。今回「神経科学の父」カハールの業績を讃える式典で、私たちの研究成果を紹介する機会をいただき、大変光栄に思います。講演後には会員から「脳疾患の治療などにどのように利用されるのか?」などの数多くの質問をいただき、一連の研究開発とその将来性に対して高い関心を寄せられたことを嬉しく思いました。
記念のメダルを授与された南本 敬史 次長

聴講者とのディスカッションの様子
