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RIイメージングプロジェクト

プロジェクトの概要

RIイメージングプロジェクトでは、高崎量子応用研究所のイオンビーム照射施設において、放射性同位元素(radioisotope,RI)で標識した放射性トレーサを画像化するイメージング技術を開発し、これを活用して植物などの生命現象を研究しています。

研究のねらい

量子ビームを用いた多様な放射性トレーサの製造技術を基盤として、RIイメージング技術の開発と、これを用いた生物学研究などへの応用を行います。関連する学術分野をはじめ、特に植物の機能が深く関与する環境や農業の分野において、放射線利用技術による社会貢献を果たします。

研究内容

1. RIイメージング技術を用いた植物の栄養動態モデルの構築

私達は次の3つの技術を複合した植物研究に特化したRIイメージング技術を有しており、その更なる改良を進めています。

  • 植物の栄養元素や汚染物質の動態研究に用いる多様な放射性トレーサを製造・調整・投与する技術。
  • 温度・湿度・光量等の実験条件を制御しながら、定量的かつ非侵襲的に放射性トレーサ分布の変化をイメージングする技術。
  • 対象とする物質の葉や根からの吸収速度や維管束による輸送速度などを定量することが可能な、動画像データの数理的解析技術。

これにより、植物が物質を吸収・移行・蓄積する様子と、その生育条件に対する応答の理解を進めます。

2. 放射線イメージング装置など、新たなRIイメージング技術の開発研究

様々な応用研究に最適な放射線イメージング装置と、これを用いたRIイメージング技術を開発します。イメージング装置に要求される性能(エックス線・ガンマ線のエネルギー領域、線源強度、撮像対象核種数などに対する撮像能)は研究で取り扱う放射性同位元素によって異なります。各研究課題に応じたRIイメージング技術を新たに創出します。

また、粒子線がん治療技術の高度化への貢献として、治療ビームを高い空間分解能で鮮明に、かつ、リアルタイムで確認可能な、全く新しい測定原理に基づいた可視化技術を創出します。

連絡先

〒370-1292 群馬県高崎市綿貫町1233
国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構
高崎量子技術基盤研究所
量子バイオ基盤研究部
RIイメージングプロジェクト

リーダー 河地 有木

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