令和3年度(2021年度)にJFRS-1を利用するプロジェクト枠として採択された研究課題を対象として厳正な評価を行い、以下の研究課題の成果に核融合大型計算機利用研究優秀賞を授与することを決定しました。
Gyro-kinetic study on turbulent transport in tokamak plasmas
- 研究代表者 WANG Wei
- 研究協力者 今寺 賢志、瀬戸 春樹、矢木 雅敏
(選考理由)
本研究課題は、炉心プラズマ全体を取り扱う大域的な電磁的ジャイロ運動論シミュレーションを行い、捕捉電子モードの線形成長率に対する電子モデル(断熱モデル、ハイブリッドモデル、運動論電子モデル)の比較、反転磁気シアトカマクプラズマ中の捕捉電子モードの固有関数に対するプラズマ断面形状の影響を明らかにするなど成果を上げている。最近、原型炉開発に関連して注目されている逆三角度プラズマに対する解析も進展しており優秀賞の授与対象にふさわしいと考えられる。
Joint transport analyses using integrated modeling with first principle simulations
- 研究代表者 本多 充
- 研究協力者 相羽 信行、瀬戸 春樹、鈴木 正信、成田 絵美
(選考理由)
本研究課題は、JT-60SA/ITER/DEMOなどの運転シナリオ開発のためペデスタルモデルを組み込むなど定常輸送統合モデリングGOTRESS+の改良を行い、プラズマ境界から中心まで一貫した輸送シミュレーションを可能とした。加えてユーザーが利用しやすい環境整備も行われシナリオ開発が効率化された。このGOTRESS+を用いたJT-60SAの運転シナリオ検証に進展が見られ評価に値する。