放射線医学研究所 放射線影響予防研究部へようこそ
放射線を安全に安心して利用するためには、科学的な根拠に基づいた放射線取り扱いの規制や管理が重要です。そして科学的な根拠を得るためには、どれほどの放射線がどれほどの影響をおよぼすのか定量的に評価し、その仕組みを解明する必要があります。このような研究の重要性は、2011年の福島原発事故を受けて再認識されています。 私たちは、これまでに放射線の様々な生体影響についてマウスやラットを用いて研究し、学術論文として科学的な情報を創出・発信してきました。最近では低線量の被ばくや、子どもと大人の違い、生活習慣の違いなどに着目し、放射線ががんなどの病気のリスクをどのくらい高めるのか、さらにはその予防の可能性も研究しています。今後はこれまでの動物実験等の成果をさらに発展させ、放射線が病気のリスクを高める仕組みを、ゲノム、幹細胞、量子技術などの最新の科学技術を用いて明らかにしていくとともに、これらの知見を疫学調査で得られている知見と統合し、より信頼性の高いリスク評価に役立てていきます。
放射線影響予防研究部 部長 今岡 達彦
What's New
- 2024年12月 須田さんが日本量子医科学会第4回学術大会で優秀演題発表賞を受賞しました。LINK
- 2024年10月 QST量子生命科学研究所との共同研究により、ナノ量子センサを使ってラット乳腺の温度を測定することに成功しました。LINK, プレスリリース
- 2024年10月 様々な年齢でガンマ線あるいは中性子線に被ばくしたマウスの白血病死亡リスクを比較し、成体で被ばくした方がリスクが高く、中性子線の強さはガンマ線の高々2倍程度であることを明らかにしました。LINK
- 2024年9月 永田主任研究員が、日本放射線影響学会奨励賞を受賞しました。LINK
- 2024年9月 PLANET WG1の事業で発表した総説論文(LINK)が、日本放射線影響学会寺島論文賞を受賞しました。
- 2024年9月 柿沼客員研究員(元部長)が、日本宇宙生物科学会学会賞を受賞しました。
- 2024年9月 永田主任研究員、今岡部長らが、ラット乳腺組織における放射線誘発DNA二本鎖切断生成の感受性は、基底細胞よりも内腔前駆細胞および内腔成熟細胞の方で高いことを明らかにしました 。LINK
- 2024年9月 西村技術員、今岡部長らが、ラット乳がんの分子サブタイプの特徴と放射線被ばくや化学物質曝露との関連性を明らかにしました。LINK
- 2024年7月 PLANETのこれまでの活動をまとめ、国際誌「Journal of Radiation Research」に発表しました。LINK
2024年7月 山本QSTリサーチアシスタントが、第61回アイソトープ・放射線研究発表会において若手優秀講演賞を受賞しました。LINK
2024年7月 ホームページを更新しました。
2024年7月 今岡達彦が部長に就任しました。
2024年4月 鈴木研究員、鶴岡主任研究員、柿沼研究員らが、腸管腫瘍形成モデル ApcMin/+マウスで宇宙飛行士の置かれた状態を再現する実験を行い、模擬微小重力と放射線の複合効果を明らかにしました。LINK
2024年4月 PLANETの事業において、今岡グループリーダーらが、加齢、がん発生、被ばくの関連性を数理的に解析し、被ばくによるがん死亡早期化のリスクはヒトとマウスで約100倍異なることやそのメカニズムを明らかにしました。LINK
2024年4月 ホームページを更新しました。
2024年1月 「所属学生と卒業生進路」を更新しました。