核融合エネルギー研究開発部門の佐野竜一博士研究員が第2回Asia-Pacific Conference on Plasma PhysicsにてPoster Prizeを受賞しました
2018年11月12日から11月17日まで石川県文教会館で開催された第2回Asia-Pacific Conference on Plasma Physicsにて、核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部 先進プラズマ実験グループ 佐野 竜一 (博士研究員) がPoster Prizeを受賞しました。
核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部
先進プラズマ実験グループ 佐野竜一(博士研究員)
( 発表内容と個人コメント )
発表件名:Comparison of Neon and Carbon spatial distribution in detached divertor plasma of H-mode discharge in JT-60U
プラズマからダイバータターゲット板へ流れ込む熱負荷からダイバータを保護するためには、プラズマがターゲット板に到達する前に放射によってパワーを散逸させる手法が有効です。しかし、放射する位置がターゲット板に近すぎると放射したパワーの大部分がターゲット板に到達してしまうため熱負荷が十分に低減されません。このような条件を避けるためにはターゲット板近くのプラズマが低温となる領域で放射する炭素のような軽不純物ではなく、より高温のプラズマ領域で放射するネオンなどのより重い不純物による放射を増やすことが効果的であると考え、ネオンをプラズマに注入した場合の熱負荷低減効果をダイバータコードSONICによるシミュレーションで調査しました。ネオンを注入した場合としていない場合のシミュレーション結果を比較した結果、ネオン注入によってダイバータ板近くでの放射が減少し、プラズマ上流側の放射が増えることでターゲット板に到達する放射パワーが減少し総熱負荷が低減されることを示しました。
この度は2nd Asia-Pacific Conference on Plasma Physics(AAPPS-DPP2018)におきましてPoster Prizeを受賞し大変光栄に存じます。この受賞は共著者や研究チームの皆様のご指導・ご協力の賜物であり、大変感謝いたします。今後も今回の受賞を励みに研究により一層精進する所存です。
参考サイト:
2nd Asia-Pacific Conference on Plasma Physics(AAPPS-DPP2018)