JT-60実験研究やITERおよびDEMOにおける核燃焼プラズマ物理に関する研究開発を理論的側面から支援しつつ、トカマク・プラズマの閉じ込め・加熱の特性等の超高温炉心プラズマに特有な性質を明らかにする研究を進めています。 また、高度計算科学の応用研究の一環として、数値トカマク(NEXT)計画を進めており、国際核融合エネルギーセンター・計算機シミュレーションセンターで運用されている大型計算機HELIOS(2012/1-2016/12)、SELENE(2017/4-2018/3)及びJFRS-1(2018/6-)を有効利用し、超並列計算手法を駆使した、基本原理に基づく大規模シミュレーションにより、炉心プラズマおよびダイバータ(周辺)プラズマの多面的で複雑な振る舞い(マルチスケール・マルチフィジックス)の解明を目指しています。第一期中期計画においては、以下の目標を設定しそれに向けた理論シミュレーション研究を推進していきます。
第一期中期計画(平成28年4月1日〜平成34年3月31日):一部抜粋
- 幅広いアプローチ活動を活用して進める先進プラズマ研究開発
炉心プラズマ研究開発
ITER計画に必要な燃焼プラズマ制御研究やJT-60SAの中心的課題の解決に必要な定常高ベータ化研究を進めるとともに、統合予測コードの改良を進め、精度の高い両装置の総合性能の予測を行う。また、運転を開始するJT-60SAにおいて、ITERをはじめとする超伝導トカマク装置において初期に取り組むべきプラズマ着火等の炉心プラズマ研究開発を進める。
- 幅広いアプローチ活動等による核融合理工学研究開発
理論・シミュレーション研究及び情報集約拠点活動
計算機シミュレーションセンターを活用し、核燃焼プラズマの動特性を中心としたプラズマ予測確度の向上のためのシミュレーション研究を進める。また、ITER遠隔実験センターを国際的情報集約拠点として活用する。