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先進プラズマ研究開発

日本物理学会2016年秋季大会にて領域2学生優秀発表賞 隅田 脩平

掲載日:2018年12月26日更新
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核融合エネルギー研究開発部門の隅田大学院課程研究員が日本物理学会2016年秋季大会にて領域2学生優秀発表賞を受賞しました

 9月13-16日に金沢大学角間キャンパスで開催された日本物理学会2016年秋季大会にて、核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部先進プラズマモデリンググループ 隅田 脩平(大学院課程研究員、筑波大学プラズマ研究センター)が領域2学生優秀発表賞を受賞しました。

隅田 脩平
核融合エネルギー研究開発部門 那珂核融合研究所 先進プラズマ研究部先進プラズマモデリンググループ
隅田 脩平(大学院課程研究員、筑波大学プラズマ研究センター)

賞の解説:日本物理学会領域2HP

( 発表内容と個人コメント )

発表件名:JT-60UにおけるDD核融合生成3Heに起因するイオンサイクロトロン放射の密度依存性

 核融合反応などにより生成される高エネルギーイオンは、プラズマ中の様々な微小振動を大きくすることが知られています。これらの振動は高エネルギーイオンの物理的な情報を含んでおり、計測することで高エネルギーイオンの振る舞いを診断できると期待されています。診断方法として確立するためには、それらの振動の発生機構を明らかにしなければなりません。  イオンサイクロトロン放射は高エネルギーイオンに駆動されるプラズマ表面付近の振動の一つです。核融合反応により生成された高エネルギーのヘリウム3イオンに起因するイオンサイクトロン放射は、JT-60Uでは低密度のプラズマ中でしか観測されませんでした。そこで本研究では、密度が時間的に徐々に上昇するプラズマ実験において、ヘリウム3イオンに起因のイオンサイクロトロン放射の発生条件を調べました。実験では、密度上昇に伴い、イオンサイクロトロン放射のトーラス方向の波長が短くなっていく様子が観測されました。イオンサイクロトロン放射の発生を簡易に模擬した計算で、この波長の縮小によりイオンサイクロトロン放射が発生しなくなる場合があることを明らかにしました。

 この度は領域2学生優秀発表賞を頂き、大変嬉しく光栄に存じます。このような受賞の機会を頂きましたことは、関係者の皆様のご指導やご協力のおかげです。大変感謝いたします。今後も今回の受賞を励みにして、研究により一層精進していきたいと存じます。

参考サイト:
日本物理学会2016年秋季大会HP